(写真=PIXTA)
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2015年の為替市場がまもなく閉まろうとしている。ドル円市場においては、2014年は大幅な円安相場だったが、今年は115円〜125円の間で調整を続けていた。相場だけを見るとレンジ内での動きであり、おとなしい相場だったが、様々な大きなイベントもあった。2015年の各月に起こった大きな出来事を振り返り、2016年に備えて行こう。

1月 スイス中央銀行のフラン上限の撤廃

月初120円台で始まったドル円相場であったが、スイス中央銀行が1月15日、フラン上限を撤廃すると突如発表し、市場に大混乱がもたらされた。一時はドル円が暴落し116円を割れた。また米国の2014年10月-12月GDPが予想を下回るなどのネガティブな材料が多く、117円台半ばで月末を迎えた。

2月 利上げ観測とウクライナ停戦

117円台半ばで始まった2月は、6日に発表された米国雇用統計の予想以上の好調により利上げの早期実施観測によって120円半ばまで上昇した。またロシア、ウクライナおよびフランス、ドイツによる4か国協議によりウクライナ停戦が合意された事により、119円台まで下がり月末まで119円台のレンジで上下する展開となった。

3月 利上げに対する期待と失望

6日に発表された米国雇用統計は2月に引き続き予想以上の好調となり、FRB(連邦準備理事会)による利上げの早期実施が確定的だと言われ、122円台まで上昇した。しかし、ドル高牽制発言が米国内から出ると共に、18日に行われたFOMC(連邦公開市場委員会)にて政策金利見通しが下方修正された為に失望され、119円台まで急落し月末を迎えた。

4月 各種米国指標の悪化

3日に発表された米国雇用統計は過去2か月とは異なり、予想よりも低い結果となった。これにより120円台から118円台まで一気に下落したが、後米国景気の回復見通しには変更がなかったために120円台に戻す事となった。

しかし1-3月のGDP速報等各種指標の低い結果や、ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁によるユーロ売り牽制発言により。119円台半ばで月末を迎えた。

5月 日経平均の上昇と利上げ適切発言

日経平均11日連続上昇に伴い、121円台への上昇、またイエレンFRB議長による「年内の利上げ開始が適切である」との発言を受けて、ドル円は上昇、119円台より始まったドル円相場は月末124円台と5円もの躍進をもって月末を迎えた。

6月 日銀黒田総裁による円安けん制発言

5日に発表された米国雇用統計が予想より良かったため、早期利上げ観測が再燃し、126円に挑戦する展開となった。しかし、10日に日銀の黒田総裁が衆議院の財務金融委員会にて、「ここから更に円安はありそうにない」との円安けん制発言を行い、一気に122円台まで下がる展開となった。

月中にはFRBのパウエル理事が9月と12月の年内2回の利上げの可能性があり得るとの発言もあり124円台まで上昇したが、ギリシャ問題により月末は122円台で引けた。