資金計画
不動産を購入する場合、多くの人は住宅ローンを利用する。最近では6月に入って大手銀行の数行が住宅ローンを引き下げたように、マイナス金利の導入によって住宅ローンの金利は下落傾向にある。既に不動産購入を検討していた人については好機と言えよう。
1. 頭金
頭金は、多ければ多いほど将来の返済額は少なくなるので、できるだけ大きな金額を準備したいところである。ただ、緊急予備資金としてある程度のお金は手元に置いておく必要があるので、全財産を頭金にするようなことはしない方がよい。
2. 金利
金利は単に「高い」、「低い」だけで選ぶのではなく、「変動金利」なのか「固定金利」なのか、あるいはその複合なのか、またその期間はどれくらいなのかなどの点も検討しなければならない。
たとえば、変動金利「0.5%」と固定金利20年「2%」とあった場合、単純に金利だけを見れば圧倒的に「0.5%」の方が低い。しかし、変動金利は市場金利が上昇した場合、金利が「0.5%」から上昇する。つまり、今「0.5%」でも将来何%になるかはわからないのである。一方、固定金利であれば将来金利が上がっても、期間中「2%」は維持される。
では、固定金利が良いのかといえば必ずしもそうとは言えない。低金利が続いた場合、固定金利のデメリットが浮き彫りになるためである。金利が低いままなら変動金利の場合は「0.5%」から大きく上昇することはないのに対し、固定金利の場合は「2.0%」が維持される。この結果、固定金利の方が払う金利が多くなり、コストが高くなってしまうからである。
結局は、将来の金利動向を自分になりに判断した上で、「固定金利」を選ぶか、「変動金利」を選ぶかということになる。
ちなみに、住宅ローンを組む場合、「変動金利」か「固定金利」の二者択一ということではなく、たとえば、5,000万円のうち、3,000万円は固定金利で、2,000万円は変動金利とすることもできる。変動・固定の複数の金利設定をすることで、急激に金利が上がっても一部は固定金利で守られ、大きな金利負担が生じることを避けられる。また、仮に低金利が続いた場合であっても、一部は変動金利で低金利の利益を享受することができる。ただ、複数の金利設定をすると金利変動による影響がわかりにくくなることや、「変動金利」と「固定金利」のそれぞれのメリットが縮減されるというところが難点である。
3. 毎月の支払額
住宅ローンは長い期間返済をしなければならないので、毎月の支払額をどれくらいに設定するかも重要である。右肩上がりで給与が必ず上がるという時代ではなく、転職などにより収入に変化が生じることもあるので、毎月の支払い額の設定は無理のない範囲で慎重に決めるようにしてほしい。
まとめ
このように、不動産を購入するには、いろいろな項目を検討する必要がある。金利動向などのニュースに流されるのではなく、上記のようなポイントを押さえながら、自分のニーズにあった不動産を常日頃から探しておくことが大事である。(提供: 大和ネクスト銀行 )
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