目次

  1. 単身者の増加でペット産業の市場が拡大中
    1. 中国で単身者が増え続けている3つの理由
  2. 今後もこうした状況は続く?
  3. 「中国×ペット市場」で有望な銘柄は?
    1. ドッグネス・インターナショナル【DOGZ】
    2. TDHホールディングス【PETZ】
  4. 2022年は中国のペット関連銘柄に注目

これから中国株への投資を考えているのなら「ペット産業」は、ぜひ検討したい投資分野の一つだ。中国では、単身者の増加でペット産業の市場規模が拡大傾向にありすでに3兆円を超える市場を形成している。本稿では、中国のペット産業の現状と具体的にはどんな銘柄が有望なのかについて解説していく。

単身者の増加でペット産業の市場が拡大中

中国のペット産業の市場が拡大しているのは、冒頭でも触れた通り中国国内で単身者が増えているからだ。単身者が増えている理由は、主に3つある。

中国で単身者が増え続けている3つの理由

・あえて結婚しない人が増えている
結婚に対する価値観が多様化してきたこともありあえて結婚しない若い世代が増えている。

・住宅価格が上がっている
中国では、結婚する際に住宅を購入する慣習がある。しかし住宅価格が上がっていることが逆風となり結婚のハードルが高くなっている傾向だ。

・離婚率の上昇
中国では、離婚率が年々上昇している。2020年における人口1,000人あたりの離婚数は、3.1件だった。同年の日本における離婚数は1.57件なので約2倍の水準となる。中国政府も離婚率の上昇を深刻な社会問題と受け止め対策に乗り出している状態だ。

このような複合的な要因により中国政府は、2022年に中国国内の単身者数が9,200万人規模になると予想している。米投資銀行ゴールドマン・サックスが発表したレポートによると中国国内で現在飼われている犬猫の飼い主の割合は、3分の1以上が単身者だ。このまま単身者が増えていくのであればペット産業の拡大は、さらに加速することが予測される。

今後もこうした状況は続く?

単身者が増えていくことで中国のペット市場も今後確実に拡大していくと思われる。しかし拡大要因は、それだけにとどまらない。中国では、欧米に比べてペットを飼っている比率が低いため、これから飼育者が増える余地が十分にあるのだ。同レポートによると2020年時点で中国で犬を飼っている世帯は全体の17.6%、猫を飼っている世帯は全体の14.5%と米国の半分にも満たない。

仮に中国で一大ペットブームが起き米国並みに犬や猫が飼われるようになれば市場規模はまたたく間に拡大するだろう。ただし市場拡大を阻害しそうな要因も少なからずある。中国政府は、2016年に「一人っ子政策」を廃止し子どもを2人まで出産することを容認。2021年8月20日には、第3子の出産を容認する改正人口・計画出産法が可決および施行された。

子どもが増えればその分、各世帯で支出が増え結果的にペットを飼うことを控える家庭が一定程度増えることも予想される。

「中国×ペット市場」で有望な銘柄は?

中国のペット市場は、すでに約3兆円規模になっている。今後も市場拡大が続くことが予想されるのであればぜひ中国のペット産業への投資を検討したいところだ。具体的な投資先としては、ペットフードを製造・販売している企業やペット用品メーカーなどが挙げられる。中国市場に上場している中国企業に加え米国市場に上場している中国銘柄を2つ紹介しよう。

・ドッグネス・インターナショナル【DOGZ】
・TDHホールディングス【PETZ】

ドッグネス・インターナショナル【DOGZ】

米国市場に上場している中国のペット用品メーカーがドッグネス・インターナショナルだ。主な製品は、犬猫用のリードや首輪、ハーネスなど。2017年に米ナスダックに上場しその後しばらく株価が低迷していた。2020年は、1米ドル前後で推移してきたが2021年12月10日時点では5米ドルを超える水準となっており短期間で株価が約5倍に高騰している。

TDHホールディングス【PETZ】

ドッグネス・インターナショナルのほかに米国市場で上場している中国のペット関連銘柄といえばTDHホールディングスが挙げられる。同社の事業は、ペットフードの製造・販売だ。2021年は、2月に一時14米ドル超まで高騰するもその後は急落し10月ごろまで1米ドル前後で推移。同年11月中旬から再び上昇に転じ2021年12月10日時点で5.15米ドルまで上昇している。

今後も中国のペット市場の拡大とともにさらに株価が上昇することが期待されている銘柄の一つだ。

2022年は中国のペット関連銘柄に注目

2021年時点で中国のペット市場の拡大は、まだ始まったばかりだ。投資で大きな利益を得るためには、「安く買って高く売る」が大原則である。本稿で紹介したような関連銘柄の株価は、10年後や20年後に大きく成長することを考慮すればかなり安い水準となる可能性がある。中国のペット市場の拡大とともに関連企業が続々と株式市場に上場し、投資先企業の選択肢も増えていくことも考えられる。

投資のチャンスを逃さないよう定期的に関連情報を探すようにしたい。

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