抽出した「好業績銘柄」の投資ポイント
表1は今回抽出した銘柄のデータです。たとえばNTTドコモ <9437> の場合、2016/3期の営業利益は事前の市場予想で7,662億円でしたが実績は7,830億円(前期比22.5%増)と事前予想を2.2%上回りました。2017/3期の会社予想営業利益は前期比16.2%増の9,100億円ですが、これは事前の市場予想の8,432億円を7.9%上回る数字です。
このように業績は好調の見通しですが、5/2以降年内に1,925億円・9,913万株を上限に自社株を取得する計画となっており、株主還元に対する姿勢も評価されそうです。
東芝機械 <6104> は成形機、工作機械に展開し、売上高の45%が日本、35%がアジア、18%が北米他となっているグローバル企業です。PBRが0.56倍と割安感が強まってきています。
京セラ <6971> は部品と携帯電話端末などの通信機器に展開しています。部門別売上高は前者が68%、後者が21%になっています。2017/3期は1ドル110円(前期は120円)、1ユーロ120円(同133円)の前提で、今期は「円高」が250億円の減益(税前利益段階)要因になっています。車載機器であり、自動運転等に用いられる「センター・インフォメーション・ディスプレイなどの成長が期待されます。
コメリ <8218> はホームセンターなど全国に1,178店を展開しています。プライベート・ブランドの育成に注力し、その売上構成比は2012/3の33%から2016/3は40%に上昇しています。1~3月の既存店売上高は増加しています。
日本航空電子 <(6807>は前期営業減益からの回復を狙っています。携帯電話向けの回復に加え、車載向け市場の拡大が追い風になるとみられます。ただ、オムロン <6645> 同様、スマホ市場の足元の落ち込みの程度やその後の回復の度合いに左右されそうです。
東武鉄道 <9001> は日光・鬼怒川やスカイツリーなど有力な観光地を擁しており、訪日外国人をさらに増やすという国の政策が追い風になりそうです。株主優待制度の拡充も注目材料です。