健康診断,気をつける,数値
(写真=PIXTA)

職場では責任あるポスト、家庭では一家の大黒柱、忙しくて自分の健康に気配りする余裕がない、そんな30代男性は少なくない。健康診断を受けても、「再検査」と言われない限り無関心な人が多いと言われて、思い当たる節はないだろうか。

暴飲暴食、運動不足……実はカラダ、ボロボロかも?

健康診断は年代によってチェックすべき項目が異なる。

1.バランスの良い粗食で予防 生活習慣病

生活習慣病を気にするには少し早いと思うかもしれないが、血糖値、血圧や中性脂肪値が高い場合は、三大成人病を引き起こすリスクが高くなる。

血糖値は食事をとらない状態で測定するので、空腹でも数値が高い場合、血中の糖が多くドロドロ状態になっていると言える。通常、糖が減ると空腹を感じ、食事で糖を摂取すると、それをエネルギーに変えて満腹を感じる。だが、糖をうまく栄養に変えられず、血糖値の高いままの人は、食べても空腹感が残り、過食になるので太りやすい。改善するには、糖質の多い白米やパン類など炭水化物、炭酸飲料やジュース類、揚げ物やスナック菓子などの摂取は控えることだ。代わりに雑穀米、お茶や野菜などを摂取することが大事である。

中性脂肪値が高い場合も、食べすぎに注意することが前提条件だ。その上で、卵の黄身やレバー、バター、チョコレートや生クリームなどコレステロールが多く含まれている食べ物は控えよう。代わりにイワシやアジなどの青魚、海藻類、食物繊維の多い野菜やキノコ類を食べることが大事である。

血圧が高い場合は、ウオーキングやジョキングなどの有酸素運動をして、塩分を控えることが大事である。高血圧の場合、いきなり張り切って過度な運動をすると、さらに血圧が上がって危険なので、徐々に負荷をかけるようにしよう。

忙しい人には、時間をとって運動をしたり、バランスの良い食事を規則正しく取ったりすることは難しい。運動も食事も毎日のビジネスライフの中で出来る、自分に合った方法で続けること大事である。万歩計をつけて目的地の一駅前で電車を降りて通勤したり、エレベーターを使わず歩いたりするなど、短時間でも短距離でも小まめな運動の積み重ねると効果的だ。

2.アルコールと油物を減らして負荷軽減 肝機能

肝臓は、「沈黙の臓器」と言われ、病気になっていても自覚症状が全くない。気づいたときは治療が手遅れの状態である少なくない。健康診断を受けて初めて、肝機能の異常に気づく30代男性も多いのだ。

肝機能検査で異常があると言われ、急激な体重増減の変化や生活習慣病関係の疾患が悪化している場合は、肝臓に中性脂肪がついて脂肪肝の可能性が疑われるのだ。他にも肝がんの原因になるウィルス性肝炎、飲酒によるアルコール性肝炎や服用している薬による薬物性肝障害なども疑われるのである。

肝臓はアルコールを分解する臓器というイメージがあるが、それ以外にも500以上の働きをしている。アルコールや食品添加物など、体にとっては有害なものを取りのぞくだけでなく、各臓器が必要とする栄養素に作り変える仕事などもしているのだ。肝臓の負荷を減らす意味で、お酒や脂肪分の多い食事を控えることが効果的だ。

3.早期発見が大事 消化器・肺のがん

日本人の死亡原因第一位である「がん」。30代男性の消化器系のがんのリスクは、近年、肺がんより高くなっている。

たとえ、がん検査で異常が見つかっても早期発見の場合は、比較的高い確率で完治する。適切な外科治療、内視鏡治療や化学療法などで、体の負担も少なく早い職場復帰が期待できる。若いほど、進行が早いとも言われるので、早期発見が治療する上で大きなカギになる。

最も効果のある予防方法は、禁煙、バランスの取れた食生活と適度な運動をすることだ。食事では塩分や脂肪を控え、食物繊維が多い食べ物を摂取して腸内環境を整えることが大事である。また胃がんの原因に挙げられるピロリ菌には、ヨーグルトが効果的だと言われるが、すべてのヨーグルトにピロリ菌を減少させる効果はない。がん検査の際には、ピロリ菌感染の有無の検査も合わせて受けよう。

年齢的にも心配が増え、責任も増える世代。今年の健康診断の結果は「要注意」「再検査」と記載がなくても、内容をよく確認しよう。つい後回しにしがちな自分の健康だが、すべては体が資本なのである。 (ZUU online編集部)

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