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ZUU onlineの参加ライター陣へのインタビューシリーズ。第1弾は元地方紙記者で、「 地方創生の現場から」 を連載中の高田泰氏にうかがいました。

【今回お話をうかがった筆者】
高田 泰氏 政治ジャーナリスト この筆者の記事一覧
関西学院大卒。地方新聞社で文化部、社会部、政経部記者を歴任したあと、編集委員として年間企画記事、子供新聞などを担当。2015年に独立し、フリージャーナリストとしてウェブニュースサイトなどで執筆中。マンション管理士としても活動している。

新聞記者時代は役所から取材拒否されることはなかったが……

執筆記事(1) なぜ合意した「九州新幹線長崎ルート」の地元から疑問の声が上がるのか

--この記事を執筆されたきっかけは?

整備新幹線は北陸のように延伸で一気に利用者が伸び、地域に大きな波及効果を及ぼしたところがある一方、北海道のように今ひとつ利用が見込めず、赤字の垂れ流しを心配されるところもあります。

新幹線は本来利用して地域住民の暮らしを豊かにするためのものですが、住民のメリットを無視して建設することが目的になっているようにも見えます。その典型例が時間短縮などのメリットがほとんどない長崎ルートだと感じ、こちらより編集部に提案させていただきました。

--この記事を執筆するうえで大変だったこと・こだわった点は?

本来ならばすべて現地に出向いて直接関係者から話を聞くべきものですが、取材先が遠隔地の場合は主に電話で取材を進めています。

前任の新聞社時代に役所やJRから取材拒否されることはほとんどありませんが、ウェブメディアは報道と営業の区別がつきにくいこともあり、きちんと対応していただけないケースが多くあります。

特に長崎ルートのような役所やJRが広報したくない案件の場合、木で鼻をくくる対応になりがちで、取材より取材先の理解を得るのにいつも苦労します。

--執筆する際に気をつけている事はありますか?

ニュース記事ならどんなメディアでも同じですが、伝聞情報と事実関係の区別をつけなければなりません。

既報された情報やニュースリリースを読み込んだとしても、それはあくまで伝聞情報に過ぎません。

記事中に出す数字や固有名詞などの確認は当然ですし、常識で分かり切った内容であっても関係者から確認を取るように心がけています。電話だと対面取材より意思の疎通が図りにくく、メールだともっと誤解を生みやすくなりますから、事実確認の手間を惜しまないよう気をつけなければなりません。

--他媒体とZUU onlineはどのような所が違うと感じますか?

ウェブメディアにはインターネット上で調べただけで記事を書かせるところが多く、編集者にもそれを当たり前と考える人が少なくありません。

取材をして記事を書くという当たり前のことをするウェブメディアが少数派になりつつあるのは寂しい現状です。

紙からウェブへメディアが移行しつつある中、このままだとジャーナリズムが消滅すると危惧しています。これに対し、ZUU onlineではメディアとして本来、なすべき取材をおろそかにしていない点が他との違いではないかと感じます。

--これまでに執筆された記事で印象深いものは?

地方に在住して活動しているものですから、人口減少時代を迎えた地方の状況が特に気になります。

執筆記事(2) 人がいない限界集落で誰が墓を清掃する? 注目高まる代行サービス
高田氏執筆記事

限界集落で墓守がいなくなり、それを代行するサービスがあることをレポートしたことが最も印象に残りました。都会にいる人は気づかないかもしれませんが、地方は今、かつてない速度で変化しています。

地方創生で隆盛を再び迎えるのか、消滅に向かうのかは分かりませんが、その大きな変化を注視していきたいと思うきっかけを、その取材が与えてくれたように考えています。

高田泰 政治ジャーナリスト この筆者の記事一覧
関西学院大卒。地方新聞社で文化部、社会部、政経部記者を歴任したあと、編集委員として年間企画記事、子供新聞などを担当。2015年に独立し、フリージャーナリストとしてウェブニュースサイトなどで執筆中。マンション管理士としても活動している。

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【編集部から】
高田氏は地方在住でありながら、電話取材などを通じてしっかりとした情報収集、ウラ取りをして記事を構成してくださっています。地方紙で長年、記者、編集委員として務めてこられたご経験もあり、その記事は、編集部では推敲する必要がないほどの高いクオリティです。次回の執筆記事も提案してくださるため、編集部では1、2点ほど構成する際に入れていただきたい視点やポイントをお願いする程度です。内容・構成がしっかりしているためか、Facebookでの「いいね!」やシェアも多く獲得する人気記事が多数生まれています。

数十年にわたって取材をし、記事を書くということを仕事として続けてこられた高田氏の例は、もしかしたら他のライター・筆者の方の参考になるかどうか分かりませんが、氏の連載は1-2週間に一度の割合でアップデートされているので、読者として楽しんでいただきたいという思いもあり、お話をうかがいました。

ZUU onlineにライター・筆者として参加することに興味がある方は こちらで詳しい情報を御覧ください