東北や北海道では台風の大きな被害が出て大変なことになっていますが、株式市場はようやく落ち着き始め、円高に対する懸念も薄れているという感じです。米国が利上げをするのかどうかということが注目されていますが、逆に言えばそれだけ、米国でも欧州でも懸念材料が少ないということでしょう。
これまでやれ、中国の景気がどうしたと言われて来ましたが、中国株はしっかりと上昇しており、ギリシャだ、EU(欧州連合)離脱だと大騒ぎしてきた欧州も落ち着いており、世界的な景気鈍化や金融不安が薄れている感じです。その割には日本株も安いという印象ですし、そろそろ参加者も増えてくるのではないかと思います。米国が利上げをできるということはそれだけ世界的に心配ないというように考えて見るのも良いと思います。
米国株は軟調ですが引き続き為替が円安基調ということで堅調な展開が期待されます。ただ、目先的にはさすがに過熱感も出てきそうで、手仕舞い売りに上値を押さえられてしまいそうです。日銀買いは引き続き期待されるので売り急ぐようなこともないのでしょうし、素直に円安を好感して電機株など輸出関連銘柄などは買われそうです。
本日から9月相場ということですが、引き続き17,000円をしっかりと抜けてくるかどうかということになりそうです。為替がもう少し円安に振れないと17,000円を超えず、当面16,000円台後半での動きということになりそうです。17,000円を超えるにはもう一つ材料が欲しいということでしょう。
本日の投資戦略
引き続き米国では利上げ機運が盛り上がっているようです。未だに米国の利上げで円高になるというような向きも多いようですが、今回利上げがあるとすれば、米国だけでなく新興国も含めて景気が良い、あるいは悪くないということなのですから、素直にドル高=円安となってくるのだと思います。
スマートフォンが売れていないということで電子部品株なども売られましたが、結局は電子部品などはスマートフォンだけでなく、ロボットにも自動運転にも、そしてフィンテックにも使われるのですから、競争力を持っている電子部品を作っている銘柄などは株価が低迷しているときにはチャンスと見ていいのだと思います。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・
アルゴナビス
)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。
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