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(写真=PIXTA)

任天堂 <7974> が再び株式市場の主役に躍り出た。きっかけは米アップルが現地7日に開いた新製品発表会。アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」向けに任天堂の人気ゲーム「スーパーマリオ」の新作が配信されるほか、腕時計型端末「アップルウオッチ」が位置情報ゲーム「ポケモンGO」に対応することが明らかになった。

新作「スーパーマリオラン」の配信を12月に開始する。マリオは言わずと知れた任天堂の主力キャラクターで、圧倒的な求心力を誇る。スマホ市場には慎重だった同社だが、出資するメーカーが開発したポケモンGOが世界的なブームとなっているだけに、独自コンテンツの投入が期待されていた。

「ポケモンGO」はウェアラブル対応

スマホ市場への本格参入により、任天堂の新たな収益拡大の原動力が生み出される期待が一気に高まった。また、ポケモンGOについても、アップルウオッチでも同ゲームで遊べることになり、身に着ける情報通信機器「ウェアラブル端末」の市場にユーザーが広がる方向となった。

この日の任天堂の売買代金は3784億円と全市場断トツとなり、東証1部全体の17.3%を占めた。この比率は今夏の〝ポケGO相場〟のピーク時(29.9%)に次ぐもので、売買代金は今年8番目の大商い。株価も一時高値から4割近く下げていたが、急騰して1割程度にまで迫った。

DeNAがS高、関連銘柄も高い

周辺銘柄にも買いが波及した。マリオ新作の開発に協力したディー・エヌ・エー <2432> が一時ストップ高して年初来高値を更新したほか、ポケモンGOに絡んでは体験型施設「ポケモンEXPOジム」を運営するサノヤスホールディングス <7022> などが急伸。ポケモンのアニメ製作会社を傘下に持つイマジカ・ロボットホールディングス <6879> も大幅に上昇する場面があった。

一方、アップルの発表会では、スマートフォン「アイフォーン」の新モデル「7」が披露され、事前の予想通り日本市場では非接触ICチップ技術「フェリカ」の機能による電子決済サービスが利用できる。関連株として、フライトホールディングス <3753> などが物色された。(9月9日株式新聞掲載記事)

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