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(写真=PIXTA)

「卵を同じ籠に盛るな」という格言を耳にしたことがあるでしょうか。この格言は、「分散投資」の重要性を説いたもので、著名な投資家も度々指摘していますし、皆さんも大切なことだと認識していると思います。

しかし分散投資したつもりでも、実は効果がない、むしろ逆効果のこともあります。そこで基本的なことですが、改めて分散投資とはどのようなものかをおさえていきたいと思います。

まず分散する対象としては、「時間」「投資対象」「地域」の3つが考えられます。

時間を分散する 「一度ではなくコツコツと買う」

株式や投資信託などリスク商品に投資をする際、すべてを一度に購入すると、とても高い瞬間に買うことになるかもしれません。

だからといって、「安く買う」ことも簡単ではありません。買った後に値段がどうなるかは誰にもわからないからです。そこで購入を複数回に分けることで、購入価格を平均化して投資リスクを分散することができます(時間分散)。

時間分散の代表的な手法として取り上げられるのが、「ドルコスト平均法」です。これは価格が変動する金融商品を、毎月1回1万円購入するといったように、定期的に一定金額ずつ買い付ける投資手法です。一定の金額で買うため、価格が安い時は相対的に買付数量が増え、反対に価格が高い時には相対的に買付数量が減ります。

投資期間が長くなればなるほど、一時的な損失発生のリスクが軽減されると言われています。将来のマーケットが上がるのか下がるのかは誰にもわからない訳ですが、「ドルコスト平均法」を使ってそのリスクを平準化することが可能になるのです。