(画像=Webサイトより)
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スマートフォンが爆発的に普及し、たいていのことはスマホひとつで済ますことのできる世の中になった。そうしたことを反映してか、パソコンの新製品出荷台数が頭打ちとなり、自宅にはインターネットもなくパソコンも使ったことがない人が増えている。

しかし、どれだけスマートフォンが高機能になろうとも、ビジネスパーソンはまだそれだけでは仕事をこなすには物足りない。いまだに会社で仕事を行うにはパソコンが主流であり、社内文書や取引先に提出する文書、プレゼン資料などパソコンでなければ作れない書類がやまほどある。

しかし、これだけ毎日パソコンを使っていながら、どれだけ効率的に文書作成を行えているだろうか。コピーや貼り付けといった基本的な操作でさえも、いまだにマウスの右ボタンでカチカチやっている人が多いのではないだろうか。

今回はそうしたパソコン操作に時間を取られて本来の仕事に集中できないビジネスパーソンのために、パソコン操作を劇的に高速化・効率化するための新書(一部ペーパーバック。価格は紙版、税込み)を紹介する。

ファイル整理は仕事の基本

『仕事がサクサク!パソコン整理の裏ワザ』(戸田覚著、青春新書INTELLIGENCE、810円)

仕事を効率化するには欠かせない、パソコンのファイル整理を中心としたテクニックを解説した本。

ビジネス作家として著作活動をしながら、様々なデジタルガジェットを購入・試用した辛口レポートをWebサイトで発表している戸田氏自身の経験から得た知識を紹介しているので、便利なのはもちろん安全で効率的だ。

DropboxやEvernoteの使い方にも言及しており、仕事にパソコンを使う人間にとて得るものの多いテクニックのまとまったお得な一冊だ。

エクセル、ワードが必須なのは変わらず

『Excel & Word「超」時短ワザ118』(林学著、PHPビジネス新書、940円)

ExcelとWord操作について、なるべく無駄な時間を省いてすばやく文書や表の作成を行うコツを集めた本。

ExcelとWordはビジネスパーソンであれば誰でも日常的に使用しているソフトウェアだろう。事務職だけでなく、営業職、入社したての若手社員から管理職にいたるまで、これらのソフトを使えることは常識になっている。

章立ては4章に分かれており、作業のスピードアップと効率化、画面操作、ファイル管理、印刷と、これらのテクニックを身につければおよそExcelとWordで困ることはないだろう。こうしたテクニックで著しい時短と成果を叩き出し、ライバルに差をつけようではないか。

ワードの替わりにエクセル?

『エクセル ワードより簡単!手早くできる文書作成-超速エクセルの仕事術』(トリプルウイン 著、新星出版社、1080円)

通常ならワードを使うところの文書作成を、エクセルを使って立派なビジネス文書に仕上げる方法を学べる本。

例えば、見積書を作成するときは、ワードで文書を作成しておいてからあらかじめ用意しておいたエクセルの表を貼り付けるので、すこし面倒だ。しかしこの本のテクニックを使うとエクセルだけできちんとした見積表ができてしまう。

基本的な使い方から、装飾、図形、グラフ、便利技など「こんな文書、ワードじゃないとできないんじゃないの?」というようなビジネス文書も、エクセルだけでできてしまうところがすごい。

効率化にはクラウドの利用が欠かせない

『仕事で使える!Gmail クラウドメール徹底活用術』 (深川岳志著、NextPublishing、894円)

最も多くのユーザーをもつGoogleのクラウドサービス「Gmail」をビジネスで活用するためのガイド。クラウド環境とメールを連携してスピードアップ、効率化したい人に向いている。

クラウド環境での新しいビジネススタイル、ペーパーレス環境の実現方法などの構築方法、注意点などを紹介している。ビジネス事例集も掲載。

Gmailの本はあまり新書では出ていない。図説を必要とするためかムックや大型本が多いようだ。本書はkindleがメインのオンデマンド印刷ペーパーバック。

インターネットの向かう先は?

『さよならインターネット- まもなく消えるその「輪郭」について』(家入一真著、中公新書ラクレ、886円)

パソコン操作のテクニックとは直接関係がないが、今後のネット世界の行方を知る上で格好の自己啓発書。

インターネットがこの世界に登場してからはや半世紀。その影響力はとてつもなく広範囲で甚大であり、人間の文化・経済・社会のありようを根本的に変革した。

いじめに会い引きこもっていた頃にパソコン通信と出会い、システム開発、サーバー事業、プラットフォーム事業を経て知事選出馬に至るまで、デジタル時代を駆け抜けた男だからこそ語れる「インターネットの意義」とは何か。

日々の忙しさに紛れがちな我々にとって、こうした突き抜けた人の体験を通じた言葉を知ることも、大事なことではないだろうか。
長時間労働が社会問題化し、安倍首相も労働時間短縮に積極的に取り組む姿勢を見せている。年間で2週間以上も有給休暇を取得するヨーロッパの人々と比べても、日本人の生産性は西欧諸国の平均を大幅に下回るありさまだ。

「休みもロクに取らないのに成果を出せない」という汚名を返上するためにも、こういった本でパソコンのクールなテクニックを身に着け、上司や同僚の評価を急上昇させつつも残業時間をカットし、定時退社を習慣化しようではないか。(五十路満、ライター)

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