ブラジル

ブラジルに投資するにはETF(上場投信)が便利です。iシェアーズMSCIブラジル・キャップトETF(ティッカーシンボル:EWZ)は、MSCIブラジル25/50インデックスに連動する投資成果を出すように設計・運用されており、有名な大企業が組入れられています。ブラジルの中小型株へ投資するETFとしては、マーケット・ベクトル・ブラジル小型株ETF(BRF)があります。組入れ銘柄は内需中心で、ワールドカップに伴う消費ブームというテーマに沿っており、これからも有望な投資として期待されます。

ブラジルのGDPは2004年以降、急成長を続けていましたが、2008年のリーマンショックの後、2010年を除き、GDP3%未満の低成長が続いてきました。輸出の20%を占める中国経済が鈍化し、鉄鉱石を始めとする資源の輸出が減少したためです。しかし、2014年からブラジルの株式市場のベンチマークであるボベスパ指数は上昇しはじめました。政府の雇用政策により、失業率は10年前の12%超から現在5%台まで低下しています。また、毎年最低賃金が見直されるため実質所得も増加傾向にあります。したがって、失業率の低下と実質所得の増加により、消費は増加傾向にあり、内需中心の経済成長が期待できるようにブラジル経済は変化しています。

iシェアーズMSCIブラジル・キャップトETF(ティッカーシンボル:EWZ)には、南半球最大の金融機関であるイタウ・ウニバンコ銀行、ブラジル4大銀行のひとつバンコ・ブラデスコ、ブラジル最大の石油採掘会社ペトロブラス、鉄鉱石最大手ヴァーレ、ラテンアメリカ最大のビールメーカーであるアンベブなど、有名な大企業が組入れられています。

ブラジルの中小型株へ投資するETFとしては、マーケット・ベクトル・ブラジル小型株ETF(BRF)がありますが、組入れ銘柄はアンベブなど内需中心であり、ワールドカップに伴う消費ブームの恩恵を受けるETFであると言えるでしょう。

ブラジルは上記の要因にともなう消費者心理の改善から自動車販売台数も増加してきています。ブラジルの人口は今後も増加していきます。労働人口の増加から内需主導でブラジル経済は堅調に推移することが予想されます。ワールドカップに伴う消費ブームは一過性のものではなく、ブラジルの上記ETFや内需個別株が投資対象として魅力があります。

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