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サッカーワールドカップ優勝国の株価指数は、決勝戦終了後に上昇する傾向があり、決勝戦から1か月のリターンは、他の市場平均を3.5%上回るといいます。2014ブラジル大会でも、優勝国の株価指数が上昇するかもしれません。サッカーワールドカップ・トレードを考えます。優勝国はいったいどこになるのでしょうか。株式相場からも目が離せません。


サッカーワールドカップ優勝国 その後の株式相場の傾向

ゴールドマン・サックス「The World Cup and Economics 2014」によると、サッカーワールドカップの結果と株式相場の動向を調べたところ、優勝国の相場は決勝戦終了後に上昇する傾向がありました。決勝戦から1か月のリターンは、他の市場平均MSCIワールド・インデックスを3.5%上回ると言います。ただし、時間の経過とともに効果は低下し、3か月ほどで効果がなくなり、決勝戦の1年後には逆に市場平均を4.0%下回る結果となるといいます。上がった分、下がることになります。ワールドカップ優勝後の1か月、優勝国の株価が騰がる理由として、景況感が浮揚し、投資や消費が伸びる期待が生まれると説明しています。


過去優勝国のケース

1994年優勝のブラジルの場合、優勝1か月後の株価指数は21.1%上昇しました。1982年優勝のイタリアの場合、優勝1か月後の株価指数は9.5%上昇しました。2010年優勝スペインの場合、優勝1か月後のスペインの株価指数は5.7%上昇しました。以上が、1974年以降のサッカーワールドカップ優勝国の優勝1か月後の株価上昇ベスト3です。一方、2002年優勝のブラジルは、優勝1か月後の株価指数が18.9%下落しました。また、アルゼンチン優勝がありますが、アルゼンチンの株価データが不明となっています。しかしながら、1974年以降のワールドカップ10回の開催のうち、優勝国は、2002年の株価が下落したブラジル、株価データ不備のアルゼンチン優勝2回を除いて、7回の開催において、優勝国は1か月後の株価指数が上昇しています。


トレード:いつ、何を買い、いつ売るか?

6月10日、米金融大手のゴールドマン・サックスが、ブラジルがアルゼンチンを3-1で下して6度目の優勝を果たすと予想しています。優勝確率は、ブラジル48.5%、アルゼンチン14.1%、ドイツ11.4%としています。ワールドカップ決勝戦は、日本時間7月14日(月)午前4時キックオフです。アルゼンチンには政府のデフォルト(債務不履行)の危機が常にありますので、株式投資の対象外とするとして、ブラジルあるいはドイツの優勝に賭けたいと考えます。

日本時間7月5日(土)に準々決勝、フランスvsドイツ戦、ブラジルvsコロンビア戦があります。また、準々決勝は7月9日(水)および7月10日(木)にありますが、準々決勝にドイツとブラジルがともに勝ち進んだと仮定すると、7月9日(水)にドイツvsブラジルの準決勝がおこなわれます。したがって、7月9日(水)におこなわれるドイツvsブラジルのどちらの国が勝つか、結果を知ってから、7月11日(金)までにドイツあるいはブラジルの株価指数連動のETF、あるいは有望な個別株のポジションを作るのがよいと考えます。売るのは、優勝してから1か月以内がよいでしょう。