結婚や出産などの人生の分岐点に立つと、自分以外の大事な人のために備えをする必要がある。不幸や災難はいつ降りかかるか分からないので、万が一の準備のために生命保険の加入を検討することが大事だ。

生命保険は被保険者の死亡や怪我などの保険事故が発生した時に保険金支払いの対象となるが、生命保険の保障を受け取る為には、一定期間継続した保険料を支払う必要がある。保険料は契約の満了の期間に約束されたお金が戻ってくる積み立て型の生命保険と、定められた契約期間の満了に伴って保障が終了する掛け捨て型の生命保険がある。

手厚い保障を望むにはそれなりの保険料を支払わなければいけないが、できるだけ保険料を経済的に安く抑えたいのが心情である。望む補償内容であるかと、負担する保険料がお値打ちであるかの双方のバランスに注意して、自分のライフシーンに合った生命保険を選ぶようにしよう。

目次

  1. 掛け捨て型生命保険の特徴
  2. 掛け捨て型のメリットとは
  3. 積み立て型生命保険との違い
  4. 積み立て型と掛け捨て型、結局どちらがいいの?

掛け捨て型生命保険の特徴

生命保険の掛け捨て型は補償期間の満了時に支払った保険料は戻ってはこない。生命保険の積み立て型は保険契約の満了時にかけた保険料が返礼される場合があるが、掛け捨て型の保険には用意がされてない。

掛け捨て型の生命保険の種類は、死亡保険や医療保険などラインナップも多く、積み立て型の生命保険の種類と合わせると、生命保険の加入をしている人は多くの選択肢から自分の希望に合った生命保険を探す必要がある。

掛け捨て型の生命保険は契約した始期の年齢によって保険料が決定されるため、掛け捨てタイプの生命保険は契約期間が満了になる毎に保険契約を見直す必要がある。定期的に保険の見直しが求められることは、メリットでもあり、デメリットでもある。

掛け捨て型は補償期間が何年間かに限定がされていることが多く、子育て期間等の保障のみを充実させたいと希望がある加入者は適した生命保険のタイプと言える。保険期間満了時に保障を継続させたいと希望する場合には、更新時の契約者の年齢で保険料が設定されるので、掛け捨て型の生命保険は更新時毎に保険料が高くなる傾向にある。

掛け捨て型のメリットとは

掛け捨て型のメリットと言えば、保険料が積み立て型に比べて安く抑えられることだ。生命保険会社は顧客から徴収した保険料を保険事業の運営に使用するが、積み立て型の生命保険の販売をしている生命保険会社は、満期の際に返礼される給付金を支払いに備えて確保しなければいけない。

そのため、積み立て型の生命保険の保険料は、掛け捨て型に比べて将来支払いをする給付金の分だけ保険料が高くなる仕組みである。

また、生命保険の保険料には付加保険料と純保険料と言われる2つの保険料があるが、生命保険会社の事業運営のコストに充てられる付加保険料が高いと支払う保険料が高くなる傾向となる。

掛け捨て型の保険は保障内容がシンプルなものが多く、保険会社保険金を支払う際のコストは比較的に低く収まると考えられるが、積み立て型の保険料は将来の給付金を確保するための資産運用を保険会社が行うコストが加算されると考えられ、2つのタイプの生命保険の保険料に違いが生じることになる。

積み立て型生命保険との違い

積み立て型の生命保険との違いは、保障期間が限定されていることと、保険料に違いがあることが考えられるが、長い保障期間が想定される死亡保障の場合に違いが良く分かる。死亡保障は被保険者が死亡した際に保険金を支払いするものだが、被保険者が亡くなるまで保障が一生涯継続することを望むなら、掛け捨て型の生命保険の場合では、契約時に設定した保障期間が到来する毎に契約の更改をする必要がある。

更改時の年齢によって保険料が当初より高くなる傾向となるが、そもそも死亡保障は契約者の家族構成や生活スタイルによって大きく異なるものである。

既婚者と独身者では契約者が死亡した場合の備えの考え方が異なり、独身者の場合は長期間の死亡保障を契約する必要性から検討しなければいけない。また、既婚者の家族構成で子供が独立した世代の方であれば、蓄えてきた貯蓄や公的年金を利用することを考えて、死亡した際の保障が必要かを検討しなければいけない。

積み立て型の生命保険は保障期間が長めに設定されていることが多く、契約者のライフスタイルを考えるならば、契約者が必要と考える期間に限定して生命保険に加入をすることも理がある選択となり、掛け捨て型と積み立て型との違いとなる。

積み立て型と掛け捨て型、結局どちらがいいの?

積み立て型と、掛け捨て型の生命保険はどちらが良いかという回答は、希望する保障が一時的なものか、継続した期間必要なものかを見極めることが大事と言える。

保障期間が一時的なもので十分と考える場合は、保険料は安く抑えられる掛け捨て型の生命保険を選択することになるし、家族構成にまだ小さい子供が含まれている場合は、万が一に契約者が死亡した際の備えをする必要があると考えられ、更新の際に保険料が上がらないことが多い積み立て型の生命保険を選択することになるだろう。

契約者の心情として支払った保険料が勿体ないと感じる人もいると思うが、保険は万が一の保険事故のリスクを分散する手段として検討するものだ。自分のライフスタイルのリスクを考えて適切な保障をできるだけ経済的な保険料で補う必要を、積み立て型と掛け捨て型のそれぞれの特徴を考えて選択する必要がある。