ただのマッチングサイトにはしない
「ある80歳の経営者の方のお話なんですが、その方はプラント開発の専門家の方でした。技術に関しては抜群にお詳しいのですが、M&Aについてはサッパリ。
会社の売上は1億円という規模なのですが、そうなるとM&Aの額は多くて数千万円ほど。この額だと仲介業者は動いてくれません。
しかも、会いに行くと、もうお年がお年なので、話の半分以上は世間話(苦笑)。そんなこともあって一度目の商談はうまくいかなかったのですが、今、またトランビから各方面に話を持って行っています。
それがダメならまた次を。そういう粘り強さというか、面倒見の良さや、選択肢の多さも、トランビの特長ですね」
そう語る高橋社長だが、利益は?と尋ねると、
「現在は譲渡金の3%を手数料としていただいていますが、サイズが小さい規模ならほとんど数字は出てきません。
ですが、ウチとしてはまずは成功事例を紹介できたらいいと思っています。そうすることで多くの人にM&Aの有効性を知っていただけると思いますから」
本業のアスク工業も、忙しくなった今も変わらず経営されているそうだ。
「トランビ開始当初から変わらずです。ただ、会社を長野から東京に移しました。M&Aの会社なのに長野にあるの?とお客様が不安感を持つことを少しでも和らげるためです。
こういうところを直しながら、これからもっとスピードアップしていきたいですね。
M&Aをしたいけど相手が見つからない、もしくはそもそもM&Aという手段が頭になかった、という人たちに、早く知ってもらいたい。
今の目標は検索ワード『M&A』で1位になることです。今は圧倒的な件数を持っているM&Aセンターさんを超える。日本でM&Aといえばトランビ、と言われるようになりたいですね」
M&Aの総合ポータルサイトとして成長しつつあるトランビ。高橋社長の肩に、日本のM&Aの未来がかかっている。
【取材協力】高橋 聡氏(アスク工業株式会社 代表取締役社長)
Tranbi トランビ http://www.tranbi.com
◆取材:加藤俊/文:菰田将司 2016年10月号の記事より(提供: Biglife21 )
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