アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

3連休が終わり、正月気分も抜けてくるものと思いますが、寒さは厳しくなってきています。株式市場は堅調な地合いが続いていますが、米国の状況などを見ると流れが変わったのではないかと思います。ナスダック指数は高値を更新していますが、ダウ平均は冴えない展開となり、ここまでのけん引役が変わって来ています。

日本市場でもそろそろ動きが出てきそうですし、日経平均採用銘柄の変更、ミツミ <6767> が合併によって除外され、大塚HD <4578> が採用されます。株価の違いが大きく、指数への影響などを考えると一つの波乱要因となる可能性もありそうです。大塚HD自体が高値更新中であり、新規採用をどこまで織り込んでいたかということですが、インデックスファンドやETF(上場投資信託)の組み入れの問題などを考えると影響はありそうです。

日本市場が休場となっていた間の米国株式市場は上値の重い展開となり、為替はいったん円安となったのですが、週明けから再度円高となり、連休明けの日本市場は冴えない展開になりそうです。日銀や年金の買いは期待されるものの、米国の新大統領の政策への懸念なども取りざたされており、また、英国のEU(欧州連合)離脱なども問題視されて来ており、世界的な政治不安があるなかでいったん調整感も出てきそうです。

19,500円水準での動きが続いていますが、上値の重さを嫌気するようにいったん調整となりそうです。19,300円水準を割り込むと一気に19,000円水準まで調整となるのでしょうし、19,400円台で売り急ぐ動きがなければ19,500円水準で保ち合いということになりそうです。いずれにしても上値は買い難く、大きく円安に振れるということでもなければ冴えない展開が続きそうです。

本日の投資戦略

先週末の段階では日経平均先物も買われていたのですが、週明けの米国では逆に売られ、結局は「行って来い」という形になりました。為替も同様でここまでの流れが変わったとみても良いかもしれません。米国の金利上昇が止まったということでもあり、ドル高を嫌気するような動きも出ているということでしょう。

そうなると目先的には円安になり難く、円安を好感して日本株が買われるというよりは円高になったところで日本株が売られるという構図になりやすいと思います。買える銘柄も少なく、次の展開を探るところでもあり、いったん調整感が高まると一気に値幅の調整ということもあるかもしれません。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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