伊藤嘉洋,株式相場見通し,日米首脳会談
(写真=Thinkstock/GettyImages)

日経平均予想ジ レンジ 18,783 ~ 19,295 円

今週は、トランプ米大統領の保護主義による混乱に加え、日本の為替政策を批判する発言を受けた円高など、外部環境悪化が投資家心理を悪化させ、日経平均は、1/24以来18,830円まで売り込まれたが、18,918円で取引を終えた。

海外の焦点

米国では、トランプ大統領の大規模な規制緩和や減税、インフラ投資への期待感が再燃し、NYダウは先週2万ドルの大台を突破した。しかし、大統領選勝利により、当初からトランプ氏の保護主義的な政策が国際貿易を縮小させ、世界経済の成長を押し下げるとの危惧も強かっただけに、上昇一服となり過度な期待は後退した。難民・移民の入国規制措置で、そのリスクを改めて印象付けた格好だ。

トランプ政権が過激な保護主義政策に慎重になり、今後は経済政策などを含め現実的な路線に転換することができるのか、政策の見極めが必要な状況は続きそうだ。

2/1開催のFOMCでは、FF金利の誘導目標を据え置くことを決定した。年内の利上げを示唆したものの、時期などには明確に言及しなかった。1月ADP雇用統計は24.6万人増(予想15.1万人増)と大幅な伸びとなり、3日発表の1月雇用統計では17.5万人増を予想しているが、期待を膨らませる内容となりそうだ。

国内の焦点

1/31、日銀は金融政策決定会合で物価2%目標の2018年頃の達成時期を据え置き、年間80兆円の国債買い入れペース策の現状維持を決定した。会合の内容は予想通りで、今後はトランプ米政権の政策が日本経済、金融市場に与える影響を注視することとなりそうだ。

また、12月の鉱工業生産指数は前年比0.5%上昇。事前予想の0.3%を上回った。先行きの生産計画はしっかりしているものの、トランプ米大統領が批判の対象としている自動車産業の生産計画への影響が懸念される。

来週の株式相場

テクニカル面では、25日線19,173円が上値圧迫となり方向感を掴めていない。今年に入り日経平均は3回の下落を見たが下値は徐々に切り上がっている。短期的な三角もち合い形成中だが、25日線を上抜けると、再度上値を試す展開が期待される。

以上、来週は日米首脳会談を控え、通商交渉面での不透明感が解消されない限り、様子見姿勢は強まりやすい。従って、投資環境が落ち着くまでは決算発表で好調な業績が確認された銘柄の選別物色中心の投資戦略となりそうだ。日経平均のレンジは、上値は1/30窓埋め19,295円が意識され、下値は1/24安値18,783円が目処となろう。

株式見通し2-3

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト