人身売買,中国,アプリ
(写真=Thinkstock/Getty Images)

中国国営通信社、新華社は1月4日、アリババ・グループ・ホールディングスの開発したモバイルアプリ「Tuan yuan(団らん)」によって、昨年1年間で611人もの行方不明児童が発見されたと報じた。

児童誘拐が横行する中国で、テクノロジーと警察の総力をあげた誘拐・人身売買対策がゆっくりと成果をあげ始めている。

「タオバオ」「バイドゥ」「Didi」などとも提携

米フォーチュン誌の報道によると、アリババは昨年「Tuan yuan」のサービスを開始。警察との提携で、行方不明になっていた何百人という子どもの救出に成功したことが、中華人民共和国公安部で確認された。

行方不明児童が最後に目撃された場所付近に所在するアプリユーザーには、子どもの写真と特徴などを記したプッシュ通知が配信される。児童が発見されない場合、通知範囲が広がっていく仕組みだ。

昨年11月にはアリババの巨大ネットショッピングサイト「タオバオ(淘宝網)」や検索エンジン「バイドゥ(百度)」、テンセント(騰訊)の人気メッセンジャー「QQ 」、中国版Uberといわれる「Didi Chuxing(滴滴出行)」とも提携し、捜査網をさらに拡大。

例えばDidiのアプリに装備されているGPS(全地球測位システム)を用いて、最後の目撃地から半径100キロメートル以内のアプリユーザーがプッシュ通知を受けとることが可能になった。

原型となったのは米国の「アンバーアラート(AMBER)」。同じく児童の誘拐・行方不明が深刻な米国で1996年に導入された。行方不明事件の発生とともに、警察がテレビなどのメディアを通してアラート(警告)を発令するというものだ。現在はカナダでも導入されており、誘拐・行方不明解決に一役買っている。

子ども・女性の人身売買犠牲者数が年間2万人以上にのぼると報告されている中国では、各自治体の誘拐対策に力をいれているほか、中華人民共和国公安部が何百万人民元にものぼる誘拐対策資金を供給しているが、事態に改善の兆しは見られないという。

インターネットの普及によって大衆の監視の目が広がった今、こうしたアプリがさらに広範囲に浸透することで、世界中で卑劣な誘拐・人身売買事件が根絶やしになる日が訪れるのだろうか。(ZUU online 編集部)

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