昨日はとても暑い日となりました。本日も引き続き暑くなりそうですが、5月も終わりになります。株式市場はいまひとつ盛り上がりませんが、食品株の一角など異常なほどに上昇が続いているものも見られます。米国でもインターネット関連銘柄などが異常に買われていますが、アルゴリズム取引や「AI投資」の影響で買われるものが買われ、売られるものが売られるということになってしまっているのかもしれません。

その時々の「流行り」というものが相場の世界では見られ、かつても1987年4月にピークを付けたときは「大型株」が大きく買われる相場となり、1989年末の高値では日経平均採用銘柄が買われました。そして2000年4月の「ITバブル」の高値の時はインターネット関連銘柄が買われたということです。ただ、これらに共通して言えるのは「下がる時は早い」ということです。「仕掛けは処女のごとく、手仕舞いは脱兎のごとく」ということで、うまく「トレーリングストップ」などを使って対処していくと良いと思います。

米国株が軟調、為替も円高に振れたことから本日の日本市場は冴えない展開になりそうです。ただ、昨日もちょっとした日銀の買いで支えられるほど参加者が少なく、値持ちのいい展開となったのですから、本日も下げ渋り、値持ちのいい展開が期待されます。ただ、買われ過ぎ感が強い食品株などが手仕舞い売りに押され、売られ過ぎ感が強い銘柄群が買われるということになりそうです。小型銘柄は引き続き値動きのいいものが買われるということなのでしょう。

19,700円水準が上値という雰囲気が出てきました。19,500円~600円水準で値固めとなるかどうか、一気に19,500円を割り込むかどうかということなのでしょうが、当面は引き続き19,500円~700円を中心とした動きとみていいのではないかと思います。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

米国の6月利上げは織り込まれたという感じです。FRB(連邦準備制度理事会)が思ったほど物価も上がらず、景気の盛り上がりが今一つということなので、利上げやバランスシート調整などは思ったほど進まないという雰囲気になっている感じです。あとはここから見えてくる経済指標などに振らされるということになりそうです。

米国市場ではアップルなどインターネット関連銘柄などが異常なほどに買われ、日本市場では食品株の一角が異常なほどに買われています。ただ、気を付けなければならないのは上がり続ける株も下がり続ける株もないということで、「もうはまだなり、まだはもうなり」ということもあるので気を付けても良いと思います。「腹八分目」「頭と尻尾はくれてやれ!」ということです。

清水 洋介(しみず ようすけ)

証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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