今にも降り出しそうな空でしたが、今は日が差しています。株式市場も欧米での懸念材料が徐々に減っているということで戻りが期待されます。ただ、日経平均は目先的な過熱感もありまだまだ上値も重そうです。本日はECB(欧州中央銀行)理事会、来週は米FOMC(公開市場委員会)や日銀の金融政策決定会合もあり、各国の金融政策の方向性が見えてくると株式市場や債券市場、そして為替市場に影響が出てくると思います。
政治的なイベントや地政学リスクなどよりもやはり金融政策が株式市場に与える影響は大きいと思います。昨年11月~12月にかけての急騰も「トランプ政策」ということもあるのかもしれませんが、一番大きな要因は「12月利上げ」と今年の「年3回の利上げ」だと思います。政治イベントに気を取られ過ぎないで目先の先物・オプションSQ(特別清算指数)算出など持高調整=需給要因やその先の金融政策をしっかりとみるということが大切です。
米国株が堅調、為替も円安に振れ、夜間取引やシカゴ市場で日経平均先物が2万円を超えてきたことから本日の日本市場は堅調な展開が期待されます。ただ、ここから欧州や米国での重要なイベントも控えており、積極的に買い上がるというよりは、持高調整の売り買いが中心となりそうです。明日の先物・オプションSQ(特別清算指数)算出への思惑などもありそうで、意外高、意外安といった波乱もありそうです。
2万円の攻防となりそうです。2万円を超えたところで売られるということになるのか、2万円を割り込んだところが買いという雰囲気になるのかということなのでしょう。先物・オプションSQ(特別清算指数)算出に絡んでの持高調整の売り買いもありそうで、当面は2万円を挟んでの動きということなのだと思います。
本日の投資戦略
昨日の日本市場は2万円を超えると売られるという雰囲気でしたが、夜間取引やシカゴ市場で日経平均先物が再び2万円を超えてきているので堅調な展開が期待されます。ただ、先物・オプションSQ(特別清算指数)算出を控えての持高調整や海外でのイベントを受けて波乱もありそうです。積極的に持ち高を増やすということでもなく、単純に買われれば売られ、売られれば買われるということになりそうです。
大きく積み上がっている空売りの買い戻しがどこで入るかということなのだと思います。手数料軽減や株主優待取りのために「現渡」で決済をしているものもあるのでしょうし、いわゆる「一般信用取引」での空売りもあるのでしょうから、一義的に「空売りが多いから」ということでもないのでしょうが、買い戻し一巡となると手仕舞い売りが優勢となって調整感も出てくるのだと思います。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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