企業が株式を公開して株券を売り出すように、自分の価値を数値化して発行・交換ができるサービス「VALU」がスタートした。堀江貴文氏らインフルエンサーがさっそく活用していることでネット上で大きな話題となっている。
自身の模擬株式を発行できる
VALUの会員になれば、自身の模擬株式「VALU」を発行する。運営会社はTwitterやFacebook、InstagramなどのSNSのフォロワー数や友達数などから影響力を数値化し(単位はVA)、審査に通れば売り出せるようになる。その人を応援したいと思う会員は、ビットコインで購入し、「VALUER」となる。「VALUER」は発行人からイベント参加権やメールマガジンなど各種特典を受けることができる。
ある人の「VALU」を購入する人が増えるほどその時価総額は高くなるし、手放す人が増えるほど下がっていくのは、これまでの株式と同じだ。発行人にとっては、自分のファンから出資を得ることができるし、VALUERにとっては発行人を応援することもできるし、株式投資的にキャピタルゲインを狙うこともできる。
似たような仕組みに、ネットを介してプロジェクトに賛同した人から少額の資金を集める「クラウドファンディング」がある。クラウドファンディングは「オリジナルの映画を作る」などといった明確な目的があり、出資者はそのプロジェクトに魅力を感じて出資し、金額に応じて見返りが得られる。出資のモチベーションはプロジェクトのリーダーの人間性ではなくて、プロジェクト自体の面白さといえる。一方、VALUはその人の能力や可能性に魅力を感じて出資するもので、必ずしも明確な見返りがなくても成立する。
運営会社はサービスのメリットを「金銭的な理由であきらめざるをえなかった目標や夢を、ファンから応援してもらい実現できる」「支援者は原石に投資でき、成長すれば応分の見返りを得られる」などと説明している。「夢を支援するFinTechサービス」といえるかもしれない。