中小企業社員にも注目の「働きがいのある会社」3選やりたい仕事ができる、職場の雰囲気がいい、自分の頑張りが正しく評価される……。ひとくちに「働きがい」といっても、何に働きがいを感じるのかは人それぞれです。しかし、ビジネスパーソンなら、働きがいのある会社で働きたいと思うのは当然でしょう。

そこで、今回は、Great Place to Work®が発表する「働きがいのある会社ランキング(2017年度版)」より、従業員数100〜999人の、働きがいのある会社を紹介します。

VOYAGE GROUP <3688>

Motivation
(写真=Marta Design/Shutterstock.com)

第1位に輝いたVOYAGE GROUP <3688> は「人を軸にした事業開発会社」で、インターネット領域において、さまざまな事業開発・事業投資をおこなっているベンチャー企業です。1999年「株式会社アクシブドットコム」の社名で設立後、勢いある事業展開を続け、2014年には東京証券取引所マザーズ市場への上場、翌2015年には東京証券取引所第一部へ市場変更を果たしています。

同社では働きがいを生み出す企業文化の仕掛けを重視し、「事業開発」「組織活性化」「成長」そして「働きやすさ」の4つのカテゴリーを設定。「働きやすさの仕掛け」では、CANI(Company Advice New Innovation)とよばれる業務・サービスの改善・提案制度を設定しています。働く環境は、「経営陣や一部のクルー(社員)だけで決めるのではなく、クルー全員が全社について考え意見を言える」という理念に基づいています。

休暇、健康管理、食費・住宅補助などの福利厚生はもちろん、VOYAGE GROUP <3688>ならではのユニークな職場環境を整えています。今回の受賞では、2016年に社内に設置された「バリスタ常駐型カフェ」が注目を浴びました。通常料金の半額で美味しいスペシャリティコーヒーを飲みながら、休憩時間の充実を図り、社員同士でのコミュニケーションを創造することで、より質の高い仕事へのアプローチへと導いています。

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ

米国マサチューセッツ州ケンブリッジ市で生まれたケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズの日本法人として1997年に設立。2006年に日本ユニシス傘下の独立した事業会社となり、今に至ります。企業改革のための新たなビジネスモデルの検討から業務改善、そしてERP/SCMやCRM分野におけるIT導入まで一貫したサービスを行っています。

ランキング2位に輝いた同社の特長は、「社員がやりたいか」で仕事を選ぶことです。業績や利益重視の企業が多いなか、「社員にとって働きがいがない」と判断した仕事依頼は断ることもあるといいます。同社とクライアントが「One Team」になり、最後までやりきり成功させたいと考えられる仕事を請けることで、社員もクライアントも満足できることを目指しています。

クライアント企業の改革を手がける同社では、自社内での評価制度も明確にしています。明確な行動特性(コンピテンシー)を元に、全社員分の評価を徹底的に議論・決定。評価の仕組みはもちろん、給与レンジや賞与の計算方法に至るまですべて公表されるため、透明性が高く、社員全員が納得できる仕組みとなっています。

freee

全自動のクラウド会計ソフト、給与計算ソフトを提供するfreee。いずれのソフトもクラウドソフトシェアNo.1(2016年現在)を誇り、2012年の設立以降、同社のサービスは多くの事業者に利用されています。

ミッションとして「誰もが創造的な活動ができる社会」を掲げています。スモールビジネスを応援するという同社クライアントへのサービスに留まらず、社員にとっても働きがいのある会社としてのムーブメントがランキング3位の理由かもしれません。

たとえば、個人が才能を最も発揮しやすい職場作りの基盤として、全社員の行動指針となる5つの価値基準を設けています。この価値基準は創業当初から社員の声を吸い上げてつくられており、社員のまっすぐな成長や社員間のコミュニケーション活性化に貢献しているといいます。そのほかにもインタビュー広報制度やトーナメントの実施、社員表彰制度など、社員のモチベーションを高める仕組みをつくり、企業全体の成長に役立てています。

「働きがいのある会社」のキーワード

今回、「働きがいのある会社ランキング(2017年度版)」の上位3社を紹介しました。紹介事例でもわかるように、働きがいとして共通するのは、「社員目線」「コミュニケーション」そして「明確な人事評価制度」です。これらのキーワードを貴社にも取り入れ、働きがいのある会社づくりを目指してみてはいかがでしょうか。(提供: あしたの人事online

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