初の米中経済対話は、記者会見も共同声明もなく、日本では成果なしと報道された。中国では少し様相が違う。100日計画は成果があったとされ、米国の進出を歓迎する内容のニュースが出回っている。以下その一つを紹介する。タイトルは「中国は、グーグル、アマゾンを歓迎」である。経済ニュースサイト「界面」が伝えた。

人口智能産業に外資を導入

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北京のGoogleオフィス。2010年3月撮影(写真=testing/Shutterstock.com)

中国科学技術部の李副部長は、国務院新聞辯公室政策例行吹風会の席上で、中国は、世界各国政府、企業及び研究機構との交流、協力をさらに一歩進め強化する。特にグーグル、アマゾンなどの人工智能先進企業が、中国に関連企業及び研究機構の設立することを歓迎すると述べた。

国務院は“新一代人工智能発展規規画”(以下計画)を発表、先週は中国のAI関連株が一斉に上昇した。自動制御や工業用ロボットの「科大智能科技有限公司」は1日で3.1%上げている。

“計画”によると国は、AI研究の進んでいる国内の人工智能企業と大学、研究所、団体との共同をサポートする。そして国内人工智能企業に“走出行”(旅に出ること)を促す。実力のある企業の海外展開、買収、投資、研究センターの設立などに便宜を提供し、サポートを行う。また外国企業AI企業の中国進出を促す。特に研究機関の設立を奨励する。

また李副部長は“計画”は国際科学の先端研究を十分考慮したものになる。われわれの希望は、中国人口智能の発展により。中国経済社会の進化を支えること、また世界の人口智能発展に有意の貢献をすることだ、と述べている。さらにグーグルやアマゾンの中国進出は、国内企業に多方面の協力関係を生む。最高レベルの人材育成や、専門学校や最先端実験施設の建設などを通じ、人口智能の研究と応用を新たな地平へ導きたい、とも述べた。

中国とグーグルの冷たい関係

歓迎すると名指しされたグーグルと中国の関係は次のように推移してきた。研究センターの設立は12年前に表明していた。

05年7月 中国に研究センター設立を発表。
06年2月 台湾に子会社“美商科高国際公司”を設立。
06年4月 グーグルの中文名を“谷歌”にすると発表。
10年3月 グーグル幹部、中国大陸市場での検索サービスを停止すると発表。香港へ移管。
12年9月 中国大陸市場での音楽検索サービスを停止すると発表。
12年12月 中国市場からのショッピングサービスを停止。電子メールサービスのみ提供。
13年3月 谷歌中国台湾データセンターの運営開始。
15年9月 中国大陸市場への再参入を表明、Googl Play の中国専用設計版。

10年~12年以降、Gメール以外ブロックされていたといってよい。冷戦状態であった。

必要とあれば手段を選ばず

プライスウォーターハウスクーパースのレポートによると、20130年の全世界におけるAI技術の総生産額は、15兆7000億ドルに達するという。これは目前の中国とインドのGDP総和に等しい。

“計画”では、2020年に中国の人口智能産業競争力を世界の第一線に押し上げるとしている。ここで人口智能技術標準を確立する。そして生産とサービス体制の連動、リーディング企業の育成を通じ、人口智能の核心産業規模を1500億元に、関連産業は1兆元に引き上げる。さらに2025年には、中国の人口智能産業は世界の最前線に立ち、核心産業で4000億元、関連産業は5兆元に達するだろう。

そのため必要とあれば、これまで冷遇してきた企業も手のひらを返して歓迎する。これまでの経緯にこだわったり、躊躇したりするメンタリティはないのだ。必要とあれば手段は選ばない。グーグルとアマゾンはどう対応するのだろうか。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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