2017年、いくつかの有名家族企業で親から子への権力継承が行われた。香港市場上場の不動産開発大手「融創」や繊維大手の「海瀾集団」などである。創業者の“創一代”から、その子“富二代”の時代へ変わろうとしている。この現象にはどのような特徴が見られるのだろうか。経済ニュースサイト「界面」が分析記事を掲載した。
65%が海外留学、しかし移民は考慮せず、継承拒否も
今年4月に発表された「中国私人銀行(プライベートバンク)2017」というレポートによると、中国の資産家とは1979年の改革開放以後の“産物”である。大多数は1960年くらい以降の生まれで、現在40~60歳、子女の多くは成人に達している。彼らはすでに家産の管理や家族企業の管理を開始している。
財産や事業の継承に関してのアンケートでは、金融資産500万ドル以上の超富裕層では、すでに開始27%、3年以内に開始27%、考慮せず46%。100万ドル以上500万ドル未満の富裕層では、すでに開始18%、3年以内に開始27%、考慮せず55%だった。
一方2016年5月の“中国80后&90后家族継承人群像調査報告”によると、80后(1980年代生まれ)と90后(1990年代生まれ)の富二代の35%がすでに事業を継承、33%が将来継承の意志あり、残り32%は継承する意思なしと表明している。
また富二代の経歴は、93%が大学卒で経済学またはマネージメントを学び、50%が海外留学を経験している。ただし経験者の65%は移民を考慮していない。