今後、日本の株が上がるとすれば二つの条件が必ずあります。一つは、トランプ大統領が選挙戦から就任前後にかけて宣言している、トランプ新経済政策が一歩でも二歩でも前進することです。

もう一つは、日本国内においてはアベノミクスが前進すること。つまり、脱デフレ政策が前進する必要がある。「第四次産業革命」が加速するような政策を、安倍政権が打ち出してくることが期待されます。

(本記事は、菅下清廣氏の著書『 2019年までに株でお金持ちになりなさい 』徳間書店 (2017/6/30)の中から一部を抜粋・編集しています)

菅下 清廣
スガシタパートナーズ株式会社代表取締役。国際金融コンサルタント、投資家。立命館アジア太平洋大学学長特別顧問。マーケット情報配信サービス「 スガシタボイス 」、株価の解説・予測が無料で読める「 スガシタレポート オンライン 」を配信中。

雇用拡大で賃金アップ

米国株,日本株
(画像=Webサイトより)

アベノミクスの生みの親とも言われている山本幸三地方創生大臣に「2017年はどんな年になるか」と質問したことがあります。山本大臣は「アベノミクスが開花する年だ」と即答しました。なぜかというと、アベノミクスのこの3年間で、日本経済で一番良くなったのは雇用だからです。2017年は、雇用が一層拡大するというわけです。

日本の失業率は2.8%(2017年4月、総務省統計局)で、ほぼ完全雇用です。有効求人倍率も、1.48倍(2017年4月、厚生労働省)となっていて、1990年3月に記録したバブル期の最高値である1.46倍を上回るまでになっています。日本経済が人手不足になってきているのは明らかです。とくにサービス産業、中小企業では労働力不足が深刻な問題になりつつある。労働力が不足してくると、当然賃金が上がります。

350兆円の企業の内部留保金が動き出す

あとは大企業が利益をため込んでいる内部留保を使わせる必要がある。いま日本の企業が抱えている内部留保はなんと350兆円もある。こんなに企業がリッチな国はほかにない。安倍政権の内部には内部留保に課税しようという案もあるようです。

しかし、そんなことをしなくても大企業はもうお金を使わざるをえなくなる。それはなぜか。一つには、トランプが公共投資を打ち出しているので、アメリカの景気はこれから良くなっていくと期待されている。日米の経済がインフレになれば、お金(マネー)は、勝手に動き出します。日本経済は、アメリカ経済と切り離せません。アメリカが好況ならば、為替はドル高円安になって、日本株が上がる。

ニューヨーク・ダウと日経平均はほぼシャドー相場のように連動しています。トランプが初訪日する予定の2017年の秋頃から年末にかけて、日本の株は上がると私は予想しています。トランプ、安倍の日米首脳会談で、絶対にいい話になる。

これは、日本の大企業がお金を動かさざるをえなくなるということです。リニアでも新幹線でもなんでもアメリカに持っていく。つまり対米投資で、日本の大企業のお金が動く。それしか日本ができる対米協力はないからです。

日本の輸出大企業の多くは、いま生産拠点の半分ぐらいはすでにアメリカや海外に出ている。それがさらに増大する。なおかつ、大企業といえども、これからは人手不足になってくる。これから黙っていても賃金が上がって景気が良くなるという好循環になっていく。安倍首相が以前から主張されていた、いわゆるアベノミクスの好循環がそろそろ始まる。だから、2017年~2018年は「アベノミクス開花の年」だというのです。

デフレマインド払拭で株価上昇へ

日本の場合、多くの人がいわゆるバブル崩壊のときに大損をして、もう二度と株なんかやるものかという人ばかりになってしまった。不動産も同じです。バブル崩壊後の不動産価格の値下がりは、異常なほどでした。

1990年代をピークとした日本経済のバブル崩壊、株価、不動産の大暴落は、その後20年以上にわたって日本人の心の中にデフレマインドを植え付けたのです。だから、この日本の投資家の意識を変えるだけで、日本株は何倍にもなる可能性がある。なぜなら、アメリカの株価は当時から3倍にもなっているのに、日本はいまだ1996年の高値を超えていないからです。

東京オリンピックが開催されるのは2020年ですが、その前年に株価が、天井を打つ可能性もある。2019年ぐらいに天井を打って、2020年はまだ余韻が残っていて、2021年ぐらいに最後の売り時となるというのが時のサイクル、相場の波動からの読みです。

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