中国の寵物(ペット)市場は、今後20%以上のペースで伸び続け、2020年には2000億元(約3兆2800億円)に達するという。中国のペット市場はどうなっていて、どこへ向かおうとしているのだろうか。経済ニュースサイト「界面」が分析を載せている。

犬が猫の2倍と犬好みだが、魚類も激増

中国経済,界面
(写真=ANURAK PONGPATIMET/Shutterstock.com)

中国ネット通販2位の京東とメディア・南方財経全媒体集団によって設立された21・京東BD研究院は8月下旬、「2017寵物消費趨勢報告」を発表した。京東の持つビッグデータを分析し、今後を見通したレポートである。

国民所得の増加、都市化の進展、一人っ子政策などの影響により社会は激変していく。飼い犬、飼い猫に寄せる情感は強まり、国民の生活習慣の一つになりつつある。しかもそのエネルギーは強まる一方だ。

21・京東BD研究院の予測によると2016年、中国のペット動物保有数は1億匹に達する。これは世界ナンバーワンの米国の2億200万匹につぐ。人口1人当たり0.07匹である。これに対し米国は0.67人と10倍だ。英国、ドイツ、フランス、イタリアの4国平均はさらに多く0.87匹、日本でも0.2匹と中国の3倍である。

中国を含めた各国の主力ペットは犬猫であり、魚類がこれに次ぐ。中国では犬が猫の2倍、魚類は10%である。しかし2016年以降、魚類ペット市場は爆発的に増加している。2017年上半期の売上前年同期比は300%を超えている。確かに金持ちの家や事務所には、豪華な水槽と色鮮やかな鑑賞用熱帯魚が定番となっている。

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