「できる大家」は、どんな時も態度が謙虚です。決して威張りや虚勢はありません。何かを誇示することもしません。特段、何かを誇示しなくても周囲の人は、「できる大家」に一目おいています。「できる大家」の一挙手一投足に、自然と注目が集まります。周囲から見られていることも理解しています。いつも感謝の気持ちを持っていて、自然と態度も謙虚になります。
「おしい大家」は、どんな時も上から目線で発言をして、勘違いしています。周囲の人には、仕事を発注している意識のため、命令口調にもなります。不動産仲介者、不動産管理会社、リノベーション・リフォーム会社、清掃会社、事業を手助けしてくれる事業者へリスペクト、尊敬の念はありません。そのような「おしい大家」の末路は、予想できますが、本人だけは、「できる大家」と勘違いしてそのまま進んでいきます。
本記事は、天野真吾氏の著書
『
3年で年収1億円を稼ぐ「再生」不動産投資
』
ぱる出版(2017年8月3日)の中から一部を抜粋・編集しています。
誰かに指示するとき、「おしい大家」は、漠然と丸投げし、「できる大家」は、具体的かつ優先順位も明確
「できる大家」は、物件資料を業者から取り寄せる際、自分の欲しい物件の物件概要は 具体的ではっきりとした内容を明示します。 立地・エリアは、「この辺り」、建物の造りは「RC造、もしくはSRC造」、築年数は「25年以内」、利回りは「9%以上」、等の具体的な指標を提示します。 さらに、優先順位もはっきりしており、若干立地は悪くなっても、利回りは妥協しないのか、立地は妥協しないけれど、利回りは若干悪くなっても検討する等、自分の軸がはっきりとしているため、連絡内容も具体的であり、優先順位がはっきりしています。「できる大家」は、購入するのか、購入しないのか、すぐに結論を出すため、業者に喜ばれます。
「おしい大家」は、物件資料を取り寄せる際、「いい物件下さい」「いい物件で あれば、資料すべて下さい」と何でも丸投げとなります。 いい物件が見つかった場合も、融資付 けも業者に丸投げ、金融機関とのやり取りもすべて丸投げ、必要書類の入手すら、 業者に丸投げ、というスタンスです。何か、事業というものを勘違いしているのかもしれません。
コントロール範囲を、「おしい大家」は、他人まで広げ、「できる大家」は、自分の内におさめる
「できる大家」は、自分がやるべき事、やりたい事を見つけ、自分のコントロールでき ることだけに集中します。
不動産賃貸業、不動産再生事業は、いい物件が見つからない時期もありますし、融資が 通らないこともあります。金融機関から、自己資金が少ないから、属性が合わないため、この物件に融資は「できません」と言われることも多々あります。
その際、「できる大家」は、自己資金を増やしていくプランを考えて実行し、属性を徐々 に金融機関が求めるレベルにあげていくキャリアアップのプランを策定して、実行してい きます。「できないこと」に意識を集中するのではなく、「自分のやれる事」「やるべき事」 に集中して、淡々と実行していくメンタルコントロール力があります。
「おしい大家」は、自分がやるべき事より、他人の噂話や足を引っ張り、相対的に自分 のポジションをあげることばかり考えています。 金融機関から、自己資金が少ないから、属性が合わないため、この物件に融資は「できません」と言われると、あの金融機関は高飛車だ、不平不満を口にして、諦めてしまいます。このようなタイプの「おしい大家」は、業者から紹介された金融機関のみに打診をしているケースが多々あります。自分の自己資金、属性に合う金融機関を自分で開拓するマインドはありません。
最終的には、自分だけでなく、あの投資家も融資が「出なかった」と安心して、融資を 得た投資家には、「たまたま属性が良かっただけでないか」と言い放ちます。他の投資家の動向も気になり、他人の噂話に時間を費やします。このようなタイプの投資家に、懇親 会で出会ってしまった場合、一定の距離でお付き合いをすることをお奨めします。
人と出会うとき、「おしい大家」は、その人の値踏みし、「できる大家」は、その人に縁を感じる
「できる大家」は、不動産賃貸業、不動産再生事業で、人の縁を大事にします。事業だけに留まらず、私生活でも受けた恩は必ず返していくスタンスです。受けた恩は倍以上にして返す事を考えています。さらに、自分自身が成功していくフェーズで、次世代の事業家、やる気のある事業家に対して、何かできることがないかを考えています。自分だけがよければいいという発想は捨てて、周囲の人と成功して、幸せになっていく考え方です。「成功」して、「成幸」を感じていきます。人は助け合い、お互いを大事にしていくことが 重要だと理解しています。
「おしい大家」は、利用できる人を利用して、事業を成功させようと考えています。基本的なスタンスとして、人を踏み台にすることをいつも考えています。人を踏み台にして、自分が成功の階段を登っていく感覚です。
自分の意向通りに動かない人間には、お金を使って動かしていけばいいと考えています。人の縁や、義理をないがしろにして、お金の縁でビジネスも進めていきます。人を利用することが当たり前の感覚です。儲かるところに集まるメンバーは、万が一事業が苦境に陥った際は、アッという間に、サーッと自分から離れていくことを理解していません。
本当に事業が苦境に陥って苦しい場面に遭遇して、誰も協力してくれない事実を目の当たりにすることになります。そうなってから、自分の愚かさにきづくのは、人間のしくじるパターンの定型かもしれません。
天野真吾(あまの・しんご)
「湘南再生大家」の愛称で親しまれる不動産投資家。不動産投資と収益物件情報サイト「健美家(けんびや)」コラムニスト。東京経済大学・経済学部卒業後、国内IT系商社に入社。5年後、外資系 IT グローバル(世界最大)企業へ転職。営業畑(企業営業)一筋に勤務する傍ら 2008年より「再生」不動産投資に挑戦し資産20億円・家賃年収2億円にしたカリスマ投資家。所有物件(12棟・約200戸):東京都・神奈川県・埼玉県・静岡県・愛知県・福岡県に一棟収益不動産所有。地方と首都圏の物件をバランス良く所有して、 収益を最大化する仕組みを構築。 近年はコンサルティンクグ事業にも力を入れ、事業家・不動産投資家の育成に も尽力する。趣味は、約120ヶ国を訪問した海外旅行とテニス。
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