残業はなぜ発生するのでしょうか。本当に、消せない作業なのでしょうか。いえ、そんなことはありません。ポイントは、「朝の時間を最大限に活用すること」だったのです。残業型から、早朝型に意識を変えることで、意外に業務時間は大きく短縮するのです。

(本記事は、永井孝尚氏の著書『 残業ゼロを実現する「朝30分で片付ける」仕事術 』KADOKAWA(2017年6月15日)の中から一部を抜粋・編集しています)

朝シフトで「24時間の充実度」が変わった! 実は朝一出社だった〈新社会人時代〉

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今でこそ、朝シフトを実現できている私ですが、ここに至るまでには紆余曲折がありました。そこで、これまでの経緯を述べてみたいと思います。

私が日本IBMに新卒入社したのは1984年4月です。学生時代、一番身近な社会人の先輩は、経営者だった父でした。父は毎朝5時半に起き、6時半には家を車で出発し、30分で会社に到着、7時から仕事を開始し、夕食時には帰宅していました。

その父が言うには、「新人で会社には何も貢献できないのであれば、せめて誰よりも早く出社しなさい」。社会人になりたてで、まともに仕事もできなかった当時の私は、「少なくとも誰よりも早く出社しよう」と考えました。

夜はいつも午後9時から10時頃まで、遅いときは11時過ぎまでオフィスで仕事をしていましたが、朝は6時に起き、1時間半の通勤で必ず午前8時過ぎには都内にあるオフィスに出社していました。

前述のアジア各国の製品企画プロセス担当だったのもこの頃で、1週間のうち2、3日はホテルに泊まり込み、という年もありました。とにかく仕事に慣れることに精一杯で、平日は仕事以外にはまったく何もできない状況でした。

たまの休日は、気分転換にライフワークの写真に没頭しました。集中したためか、よい写真が撮れて、銀座キヤノンサロンで写真展を行ったのは27歳のときでした。傍はたからは、仕事もやり、ライフワークも充実しているように見えたかもしれませんが、私自身の印象では、平日の仕事、週末の写真以外は何もできなかった20代でした。

職住接近で、徒歩25分通勤だった〈30代〉