みずほフィナンシャルグループとゆうちょ銀行、地銀が手を組み、個人や企業が買い物や取引の決済に使える新しい仮想通貨「Jコイン」(仮称)を構想していると日本経済新聞が報じた。

Jコインは、売買価格が変動するビットコインなどとは違い、円と等価交換できる仮想通貨である。このような決済サービスは、海外勢が大きく先行しており、キャッシュレスの決済を目指すととともに、邦銀連合で規格をそろえて対抗するのが狙いだという。

2020年東京オリンピック・パラリンピックに間に合うよう開始予定で、独自コイン「MUFGコイン」を模索しているとされる三菱UFJフィナンシャル・グループにも合流を呼びかけている。実現すれば、スーパーや外食チェーンなどでも、消費者の支払いが電子マネーのやり取りに大きく様変わりすることになろう。

みずほ・ゆうちょ・地銀など70行が集合

報道によると、みずほフィナンシャルグループは8月に、ゆうちょ銀行や地銀約70行を集め、新たな仮想通貨について協議した。仮称「Jコイン」と呼ばれるこの仮想通貨は、あらかじめ銀行口座にある円をJコインに替えることで、スマートフォンなどを使ってお店で支払いをしたり、個人間で代金を受け渡したりできるようになる。

みずほ銀行はWiL LLC.とともに新事業創出を目指す合弁会社「Blue Lab」を7月に発足した。社長に就任した山田大介氏は同社の設立パーティーが行われた日、新たな通貨の創設に対する意欲を示していた。

銀行連合によるJコインの強みは、決済データの活用である。Jコイン管理会社は利用者の買い物や送金の履歴をビッグデータに蓄積する。それを匿名データに加工して、ほかの企業や銀行と共有して商品開発や価格戦略に活かすことができる。

国内の電子マネーによる昨年の決済総額は5兆円余りと、前年からさらに1割増。決済ビジネスは、アップルなど世界標準を競い合う時代に突有しており、邦銀連合の仮想通貨は、米国やアジアなどグローバルな土俵で競える試みである。(長瀬雄壱 フリージャーナリスト、元大手通信社記者)

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