1990年、中国内地初の麦当勞(マクドナルド)が誕生した。同社は自らを90后(1990年代生まれ)と呼ぶ。90后の中国新世代とともに歩み、今では90后8万人が会社の一員となり、すでに全従業員の67%を占めている。経済ニュースサイト「界面」が伝えた。中国のマクドナルドとは一体どのような会社なのだろうか。

2022年倍増計画のネックは人材

中国経済,マック,ファストフード,90后
(写真=筆者提供)

マクドナルドは現在の2500店から、2022年には4500店へ倍増に近い出店を計画している。当然、人材の供給が計画の成否を握る。労働市場での人材招聘におけるブランドイメージ争いは、すでに激烈だ。そこでマクドナルドを大いにアピールして、新世代従業員を募集し、教育訓練を施さなければ、目標は達成できない。

マクドナルドは1990年、世界のファーストフードチェーンの巨頭として、中国に進駐した。当時の印象は、ファーストフード店というより米国の風を運んできた最先端のレストランである。地方都市では高級店の位置付けだった。まだ幼かった90后にはマクドナルドでハンバーガーを食べることはステータスだった。やがて大学入試を迎える年齢になると、彼らはマクドナルドでアルバイトを体験するようになる。しかし卒業後に関心を向けるのは、インターネット関連業界や金融機関だ。大学卒業生が期待する就職先とはなり得ていない。

マクドナルドは若者を信じる

マクドナルド(中国)の採用担当幹部は、「そこがわれわれの弱点だ。」と認めている。その上で90后の心をとらえるため独自の価値観を提供しようとしている。それはマクドナルドの提唱する3つのFである。Family&friends,Flexibility,Futureを指し、従業員に対して家庭的な労働環境を創造し、フレックスタイムも認め、よりよい未来を提供しようとするものだ。

「多少の狂はあっても、性格に問題があっても、マクドナルドは若者を信じる。」マクドナルドの臨む挑戦は小さなものではない。少しでも新世代を吸引するために作った新しいスローガンである。そしてこれは一定の成果を挙げている。今では12万人の従業員の67%が、また管理人員の30%が90后となっている。また2016年からは“00后”も続々と入社している。こうした取組みが評価され、今年8月には、エーオンの“2017年怡安最佳雇主”に選ばれた。

「学生“経理”計画」と「圓梦大学」

2016年末、マクドナルドは「学生経理計画」を発表した。“経理”とは課長くらいの管理職の響きである。採用した大学生をトップスピードで管理職まで持っていく、一種のエリートコースを設定した。

また同じく2016年、マクドナルドと国家開放大学(通信制、約360万人在籍)は“麦当勞圓梦大学”計画を発表した。マクドナルド従業員は、試験なしで国家開放大学の通信制を受講することができる。会社からの学費補助もあり、約1000名の優秀な従業員については全額補助する。

このように麦当勞中国は若者の心を“Hold”することに全力を挙げていた。そしてすでに若者が3分の2を占める会社となった。どうやら4500店計画は、単なるアドバルーンで終わることはなさそうである。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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