欧州に強いのはユーロカードとの合併
マスターカードは1968年にヨーロッパやオーストラリアでの会員シェアを持つユーロカードと提携。その後2002年に統合することにより、ヨーロッパにおいてはユーロカードの名残からマスターカードしか利用できないレストランなども存在するようです。そのためヨーロッパやオーストラリアなどに旅行へ行く際はマスターカードを1枚持っておくと安心して商業施設を利用することができるでしょう。また、MasterCardキャッシュパスポートユーロカードは口座に入金しておいたお金を旅行先のMasterCardのATMで下すことができるため、海外旅行によく行く人に人気となっています。
今後の欧州経済見通し
2010年、ギリシャにおける財政問題によって大きなダメージを受けたかに見えた欧州経済ですが、これまで欧州経済の主力と考えられてきたドイツやベルギー、オーストリアなどの経済回復に伴って2014年以降は明るい見通しとなっています。具体的には欧州連合が発表した内容によると、欧米諸国の国内総生産(GDP)が2013年はマイナス0.4%の成長率となっていますが、2014年には1.1%とプラスに転じており2015年には1.7%まで成長するものとみられています。
またこれまで微増を続けていた失業率も底を打ち、2014年には前年同様の12.2%に留まるということが予想されています。ただ金融システムに不安があるという声もありリスクを帯びた見方もされていますので、今後は回復と同時に現在抱える債務問題などのリスクヘッジも欧州経済の今後を左右する重要な要素となりそうです。
今後のマスターカード
マスターカードは世界第2位の会員数シェアを誇るクレジットカードブランドですから、圧倒的な会員数増加は見込めませんが、欧州経済の回復による経済流通の活性化によって回復の影響を最も受けやすいクレジットカード会社であるとも考えられます。また最近マスターカードはモバイル決済の企業買収を成功させており、ヨーロッパに限らず東南アジアをはじめとする新興国への市場開拓にも踏み切っており新しいマーケット開拓が成功すれば大きな増収を望むことができるでしょう。
近年はインターネットの発展に伴ってマイクロペイメント(少額決済)の促進が話題になっています。しかし、現在マイクロペイメント市場に関しては新興ベンチャーが進出している傾向にあり、今後大手クレジットカード会社が参入してくれば益々競争は激化していくものと考えられます。
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