中国のテーマパークの現状とは
2017年の世界10大テーマパークの来客数は4億7600万人で、前年比8.6%増だったという。そのうち中国の3大テーマパークは1億1000万人を超え、全体の4分の1近くを占めた。
これは米国のテーマエンターテインメント協会(TEA)がエイコム(建築設計、エンジニアリング大手)が共同で発表した「世界のテーマパーク入場者報告」によるデータだ。
ニュースサイト「今日頭条」が分析記事を掲載した。中国のテーマパーク業界とは、どのようなところなのだろうか。
中国のテーマパーク業界は高成長
報告によると世界トップ3は、ディズニーランド、レゴランドなどを運営するマーリン・エンターテインメンツ、ユニバーサルスタジオである。それぞれ1億5000万人、6600万人、4950万人を集客した。4~6位は中国勢で、華僑城4288万人、華強方特3850万人、長隆集団3100万人となっている。合計1億1238万人である。次は主な施設を見てみよう。
ここ2年、客数の減少が続いていた香港ディズニーランドは、2017年は横ばいの620万人だった。2017年初に新規導入したアトラクションが寄与し、経営は安定した。老舗テーマパーク、香港海洋楽園は580万人で、3.3%の減少だった。
本土では上海ディズニーランドの業績が好調だ。年間入場者数は1100万人を超え、予想を大きく上回った。2018年も出足は順調である。客数は増加し滞在時間は長く、リピート率も高い理想的な状況だ(東京はディズニーシーと合計で3010万人)。
中国国内勢の1位、「華僑城」の入場者数は32.9%増、2位の「華強方特」も21.7%増と、業績は上々だった。いずれも集中的に投資をしたことが効を奏した。ただし両者のビジネスモデルは対照的である。華僑城は国有企業であり、現有施設や観光地の維持、発展が主要業務である。投資は、上海と成都に集中して行っている。華強方特は民間資本のため、自由な発想で、新しい動画作品に多額の投資をした。
3位の「長隆集団」の運営する広東省のマリンパーク、珠海長隆海洋王国も好調で、入場者数は17%増加した。高温多湿の日が多く、これは集客にとってプラスに作用した。会社全体では13.4%のプラスだった。中国市場全体では20%の成長である。