2020年には東京オリンピック・パラリンピック、大阪にはカジノ構想や2025年万博招致構想がある。不動産業にとっては順風だ。事実ここ3年来、日本の不動産価格は上昇している。そして、中国国内から日本への不動産投資へシフトする中国人は増加する一方だ。日本投資の魅力は、中国側の事情にも依っている。「今日頭条」「網易房産」などのメディアから最近の傾向を探ってみよう。

日本不動産投資の魅力

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(画像=PIXTA)

中国人投資家は、日本不動産のどこに魅力を感じているのだろうか。4つにまとめられている。

(1)不動産投資の利回り高い

中国の家賃収入利回りは2~3%しか見込めない。それに対して日本では10%前後まで期待できる。当然資金の回転率はまったく違う。

(2)投資のリスクは小さい

日本市場は成熟しているため、安定したリターンを見込める。人口密度が高く、消費も集中している都市では、入居率90%以上も望める。そしてインフレの影響も考えなくてよい。売買価格は相場の変動を受けても、賃貸は安定した収益を確保できるのだ。日本政府の管理監督体系は、スキのない緻密なものだ。契約では買入から売却まで、すべての過程で、投資者の合法的権利を保護してくれる。

(3)永久性

日本で家屋の所有権も土地の所有権も、完全に個人に属している。所有権は永久的であり、購入後の増改築も自由だ。子供への相続も可能であり、改装や貸出しも簡単だ。使用権(70年)のみで所有権のない中国との最大の違いである。

(4)購入後の心配がない

購入後に居住しない場合でも、何ら心配することはない。不動産管理会社に任せておけばよい。日々のきめ細かいメンテナンスによって、物件は美しいままに保たれる。望めば入居者を探してくれる。それに何より優れた点は、手続きが簡単なことである。購入者の資産調査(不当利得かどうか)などはない。痛くもない腹を探られることはないのである。

しかしこれではマネーロンダリングに利用されかねないことになる。注意すべきだろう。

100万元(1715万円)から購入可能

中国人資産家にとって、日本は理想郷ともいえる。続いて購入前の注意点を挙げている。

どの都市を選ぶか、その都市の相場、物件の構成、周辺環境、投資効率、値上がり余地、最後は手続きとその費用である、

仲介費……売買価格×3%×1.08+6万
登録費(国税)……土地評価額X1.5% 建物評価額×2%
固定資産税(地方税)……土地、建物評価額×1.4%(標準)
都市計画税(地方税)……土地、建物評価額×0.3%
不動産取得税(地方税)……(土地評価額×2分の1+建物評価額)×0.03%
登記手続費……司法書士 通常6~10万円

日本には100万元(1715万円)という“安さ”で購入できる物件もある。そのためまず100万元でシュミレーションしてみればばわかりやすい、と至れり尽くせりのアドバイスである。

民宿経営もあり?

さらに購入した不動産による民宿経営も推奨している。投資、管理、資産配置、どの見地からも日本人は信頼に値する。海外の投資者に、一貫したサービスを提供してくれるのだ。具体的には、省心(気にしなくてよい)放心、安心の“三心”で表される。放心と安心はほとんど同じ意味だが、放心は動詞、安心は形容詞として使うことが多い。

●省心

購入、内装、運営、すべての過程を任せられる。

●放心

経営状況は透明で、資産収益状況は、はっきりわかる。

●安心

市場の研究と実地での考察を通じ、物件の値上がりと収益向上の確保に努めてくれる。

このように日本人を絶賛しているのである。民宿経営も任せて安心というわけだ。

中国大都市の不動産は高止まりしている。金持ち同士でころがしても、賃貸に出しても十分な収益は得られない。それにあまり売買を繰り返すと、当局によって財産の来歴に手を突っ込まれかねない。

そんなとき理想的な投資先が隣にあった。日本の民宿オーナーとなれば、周囲に自慢できるのは間違いない。こうした流れはもはやブロックするのは不可能だ。空き家利用や、地方再生など、日本側に少しでも有利に運ぶようにするため、優秀な日本人プロデューサーの存在が不可欠だ。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)