中国経済,物流,宅配
(画像=順豊速運の配達車(撮影=筆者))

目次

  1. 日本の宅配業界は参考になるのか
  2. 日本の宅配業界の分析と中国との比較
  3. データから読み解く中国の実情
  4. 大手各社のデータから見えるもの
  5. 宅配便業界の展望4つのポイント

日本の宅配業界は参考になるのか

「日本宅配便VS中国宅配便、日本の宅配便発展史は中国の参考になるのだろうか」と題する分析記事をニュースサイト「今日頭条」が掲載した。

中国は日本の宅配業界をどう評価し、どのように参考にしようと考えているのか。中国の宅配便業界の現状と今後に迫ってみよう。

日本の宅配業界の分析と中国との比較

日本分析の要点と中国との比較は以下の通り。

・日本の宅配業界の発展過程は2期に分かれる。
高度成長期(1984-2000年、平均伸長率12.6%)
成熟期(2001年以降、平均伸長率2.8%)
ー中国は直近で25%前後。

・ヤマト、佐川急便、日本郵政の大手3社で、シェア93.5%と寡占化が進んでいる。
ー中国の大手3社シェアは39.9%と日本の半分以下。大手8社でも81.4%である。

・日本のヤマトは人手不足によるコスト上昇のため、配送費の値上げを行った。中国大手で最も平均単価の高い「順豊」でも1件当たり配送収入は競争激化で低下している。日本大手の3分の2水準である。

中国はまだ日本の高度成長期と同じ時期が続いている。以上を参考にしてさらに中国の現状を見ていこう。

データから読み解く中国の実情