広大な土地を持つ中国では、インターネットによるショッピングを始め、オンラインでの決済がメインになっているといわれていますとりわけ、Ant Financialの芝麻信用をもとに、その人が信用される人なのかどうかを判断されているといわれています。キャッシュレスが進む中国でのクレジットスコアについて考えてみましょう。

Ant Financialの芝麻信用とは

Alipay
(写真=BRAIN2HANDS/Shutterstock.com)

芝麻信用とはAlipay(支付宝)という決済プラットフォームと連動したクレジットスコアです。これは、2015年に導入されました。学歴、職歴、資産状況、Alipayでの支払いをはじめとしたさまざまなデータをもとにして作られています。Alipayに申し込むと、350点から950点までの間でスコアをチェックすることができます。スコアは下記のようになります。

信用スコアのランク

信用極好 700−950
信用優秀 650−699
信用良好 600−649
信用中級 550−599
信用較差 350−549

この数値は5つの評価軸があり、身分特質、履約能力、信用歴史、人脈関係、行為偏好の特典の合計を指すといわれています。人脈はアリババのSNSでの繋がりより計測し、アリババグループ内で計測出来ない情報は自分で入力することもできるそうです。

芝麻信用ってどんな特典が受けられるの?

中国ではこのスコアが社会的な信用と同義づけられ、自分が付き合う人や恋人などもこのデータを参考にしているといわれています。なぜなら、スコアによって優遇されるサービスや特典もあるためです。今やスコアが高い人専用の婚活ページもあるといいます。

スコアが高い人の優遇にはいくつかの例があります。たとえば、デポジットが不要になります。レンタカーやシェアサイクル、公共機関では本の貸出や病院での診察などがその対象です。加えて、病院では通常デポジットが必要なのにもかかわらず、病院の後払い決済も可能になるのが、高スコア者向けのサービスとも言えます。スコアが高ければ、アリババでのショッピングの際には金利の優遇も受けられるなど、すべての信用がスコアによって判断されているといえます。

一方で、スコアによるランクが多くの評価は価値基準をもたらすため、格差も生まれているようです。

芝麻信用はインバウンドマーケティングにも利用

こうやって、さまざまな情報が集まることによって、アリババのサービスにも変化が見られると言います。たとえば、これまでは売りたいものを販売し、利益を出していたものが、沢山の人の購買データや傾向・趣向に基づき、人々のニーズに沿ったものを開発・提供できるようになりました。それがどのようにして人々に受け入れられたのかも、購買データによって分かるようになります。

このように、データを取得し、消費者に応じたものを提供することによって、消費者の購買力が上がり、新たなデータを取得できるのが、芝麻信用の利点なのかもしれません。今、インバウンドマーケティングにも芝麻信用のデータが利用されるなどの話題もあり、今後もこのような行動履歴に基づくデータマーケティングは増えていく可能性があります。

クレジットスコアは信用スコアに変わる可能性も

日本よりキャッシュレスが進んでいる中国ではこのように信用スコアが物事の価値基準になろうとしています。これにより、中国では規律が良くなってきているなどの意見もあります。点数化して判断するのはいけないという見方もありますが、すべてが悪ではなく、スコアがあることで社会的にも経済的にも徐々にバランスが取れてきたのが中国なのかもしれません。

中国は独自のインターネット文化と広い土地でインターネットでの買い物が最善だったことから、キャッシュレスの波が訪れ、このようにクレジットスコアが広まったといえます。世界に目を向けると、このサービスがどこまで浸透するかどうか分かりません。各国で同様のサービスが開発され、その国の風土や文化、人々の行動傾向に沿ったスコア形成が行われると、芝麻信用よりも別のサービスの方がよいという判断になるおそれもあります。いずれにせよ、こういったスコアの波は今後もますます盛り上がりを見せるに違いありません。その時に、どのような評価を受けるのか、いまから自分の行動を意識するのがよいでしょう。(提供:J.Score Style


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