中国経済,労働環境
(画像=PIXTA) ※写真はイメージです。

目次

  1. 「週休3日制」が採用面接のホットワードに
  2. 中国人は働き過ぎ?
  3. 週休3日制への移行スケジュール
  4. さまざまな意見
  5. 中国版“働き方改革”

「週休3日制」が採用面接のホットワードに

中国では面接のことを「面試」筆記試験のことを「考試」と呼ぶ。企業の採用で最も重視されるのは、面試である。ここでしくじれば何もかもおしまいだ。

最近、この面接の場面でホットワードとなっている話題があるという。それは“做四休三(週休3日制)”である。その是非について聞かれたらどう答えるべきか。ニュースサイト「捜狐」「財経網」が最新の労働事情を伝えている。

中国人は働き過ぎ?

まず中国人の生活と労働時間から見てみよう。

中央電子台と国家統計局が連合で発表した「中国経済生活大調査」によると、2017年、仕事と睡眠を除いた中国人の1日当たりの平均自由時間は、2.27時間で、。3年前の2.55時間から、さらに減少した。一線級の巨大都市ではさらに短く、深セン1.94時間、広州2.04時間、上海2.14時間、北京2.25時間だった。ちなみにドイツ、米国、英国などは5時間である。

深夜3時になっても帰宅できない。それは残業のせいである。若者にとって避けることのできない現実だ。残業を積極的に奨励している会社もあれば、自ら残業を望む従業員もいる。それらが社風と化した企業もある。

北京師範大学研究員の集計によれば、中国人ワーカーの年平均労働時間は2000~2200時間。これに対し、米国は1790時間、日本1719時間(パートを含む)オランダ1419時間、ドイツ1371時間だった。

中国の職場には“過労現象”に満ち、過労死は毎年60万人にのぼるとみられている。