モバイル決済利用者は5億人超
2018年7月中旬に開かれた中国互聯網(インターネット)大会は、閉幕に合わせて「中国互聯網発展報告」を発表した。報告では2017年におけるネットユーザーの動向を詳細に分析している。また中国互聯網絡信息中心も、同様のレポートを発表している。
これらを基に「捜狐」「新浪」「今日頭条」などのニュースメディアが、さまざまな視点から分析記事を載せているが、なかなか興味深い。記事を手掛かりに、中国ネット界がどのような状況にあるのかを見てみよう(1元=16.7日本円※本記事は、2018年7月23日に公開したのものを再編集したものです。)。
巨大な市場スケール
報告によると、ネットユーザー数は7億7200万人。そのうちスマホのネットユーザーは7億5300万人にのぼり、全体の97.5%を占めた。また毎週の平均利用時間は27時間である。各項目別の利用者数は以下の通り。
通話利用者……7億2000万人
ネットニュース利用者……6億4700万人
検索サービス利用者……6億4000万人
ネット動画視聴者……5億7900万人
音楽アプリ利用者……5億4800万人
ネット通販利用者……5億3300万人
モバイル決済利用者……5億3100万人
また、SNSはネットユーザーの80%が毎日1時間以上利用している。トップ3とその使用率は以下の通り。
3位 新浪微博(ウェイボー) 40.9%
2位 QQ空間 64.4%
1位 微信(ウィー・チャット) 87.3%
次は市場規模である。
第三方支付(モバイル決済)……143兆2600億元
B2Bビジネス……29兆1600億元
ネット通販……7兆1800億元
ビジネスサービス……5027億元
ネット広告……3829億元
ゲーム……2355億元
モバイル決済は日本円にすると、2392兆円というとてつもない金額だ。モバイル決済は民泊やライドシェアなどシェアエコノミー(共有型経済)発展の重要なインフラとなった。2017年のシェアエコノミー市場は、4兆9000億元に達している。