日銀のマイナス金利政策の影響で、定期預金の金利が低くなっている今、どんな方法で資産を増やす、もしくは守ればいいのかは難しい選択だろう。こうした中で、投資信託の注目度が高まっているが、そもそも投資信託とはどんな商品なのか、特徴を見ていこう。

投資信託の特徴を知ろう

資産運用
(画像=Zadorozhnyi Viktor/Shutterstock.com)

投資信託は、銀行窓口でも購入できる身近な金融商品だ。

投資信託は、多数のお客さまから集めた資金をひとつにまとめて、運用の専門家である運用会社が株式や債券などに投資し、その運用成果をお客さまそれぞれの投資額に応じて分配するしくみの金融商品である。特徴は大きく以下の3つだ。

1.少ない金額から購入できる
投資信託は1万円から購入できるため、目的に合わせて投資金額を設定することができる。伊予銀行の積立投信(つみとう)は月々1,000円から積立てることができる。

2.分散投資を行う
投資信託は複数の資産を組み合わせて投資を行っていることから、一つの銘柄への投資と比較して価格変動等のリスクを抑えることができる。

3.専門家が運用
投資信託の運用は、お客さまに代わって運用の専門家が高度な市場分析を行い、ファンドの管理・運用を行う。

投資信託の中に、株式指標に連動するインデックスファンドと呼ばれる商品がある。連動するように設定している指標が日経平均株価であれば、日経平均を構成している225銘柄を購入すればいいが、個人でそれだけの資金を持っている人はほとんどいない。

1銘柄を買おうとしても、銘柄によっては数百万円するものもある。しかし投資信託であれば、これら225銘柄に1万円程度から投資することもできる。

また、海外の株式に投資する場合には個人でもできるが、そのためには国内外のさまざまな情報を集めなくてはならない。それが投資信託であれば、豊富な情報やノウハウを持っている専門家が運用の判断をしてくれるのだ。彼らが所属する資産運用会社には、海外の金融規制や税制に関する知識も蓄積されているため、安全な取引ができるのも安心できるポイントだ。

専門家に任せきりにせず、知識をつけよう

投資という特別な知識が必要ではないか、と身構える方も多いが、投資信託は専門家が運用するため、自分で銘柄を選択する株式投資と比較すると気軽にはじめられるだろう。

また、個人が自分の判断や限られた資金だけで、投資ができないものにも投資できるという特徴から、さまざまな種類の投資信託が設定されている。株式型、国債や社債などの公社債型、株式と債券の投資比率を均衡させるバランス型、海外不動産ファンドへ投資する海外不動産型、ここにあげていないテーマや種類の商品も数多くある。

多彩な商品を並べられると目移りするかもしれないが、それぞれの投資信託がどんな金融商品に投資しているかは販売用パンフレット、さらに詳しくは「目論見書」に規定されている。

例えば、資産総額の60~70%を日本国債に投資するなど、具体的な運用ガイドラインが定められている。何の金融商品に投資するかによって、リスクもリターンも変わってくるので、よく確認しよう。一般的に国内の債券が多いものはリスク・リターンが低く、為替や株価の値動きに影響される海外株式などはリスク・リターンが高いといわれている。

投資信託の価格は1日に1回決まり、運用会社や取り扱っている銀行のホームページでも価格を見ることができる。たとえば伊予銀行でも、ホームページで取扱ファンドの価格を公開しているので、見比べてファンドを選ぶこともできる。もしわからないことがある場合は、「プロの人が勧めてくれるのだから大丈夫」とそのままにせず、必ず質問するといいだろう。

いま、資産運用の環境づくりは進んでいる

投資信託は銀行の窓口でも購入できるため、定期預金と同じような感覚で購入する人もいるが、両者は根本的に異なる金融商品である。また、手数料など以下の点は知っておく必要があるだろう。

1.元本の保証はなく、預金保険の適用対象外
2.購入時・運用時・換金時には手数料が発生

預金の金利が低くなっている今、リスクがあったとしても資産運用の選択肢として、投資信託がおすすめされるのには理由がある。それは投資信託の特徴にあるとおり、専門家が運用してくれること、少額からはじめられることだ。

投資信託は元本保証型の金融商品ではないが、資産の運用管理は厳格に行われている。NISA制度のはじまりや個人型確定拠出年金(iDeCo)など、個人が資産運用しやすい環境が整備されてきているのだ。投資がはじめての方も少額で積立投信からであれば、有力な資産運用手段になるのではないだろうか。(提供:iyomemo

【関連記事 伊予銀行】
初心者必見!「時間」を味方につけて積立投資をする方法
資産運用のフォロー役 「ロボアド」ってどんなもの?
金利上乗せのメリットも!インターネットバンキングの魅力とセキュリティ対策
買うなら増税前?増税後?マイホーム購入のタイミングとは
ここだけは押さえておきたい!愛媛のインスタ映えスポット5選