まずは「本当のふるさと」の情報をチェック
ざっと最新の返礼品事情をおさらいしたところで、具体的な寄付先選びの検討に入ろう。なんといっても2018年分のリミットは年末いっぱいなので、そうのんびりしてはいられないのだ。
まずは、自分の生まれ故郷や育った街など、「本当のふるさと」に寄付するかどうかを検討しよう。実際、ふるさと納税に初めてトライする人のほとんどが、まず自分のゆかりの地の情報を調べている。何よりその街に愛着があれば役に立ててうれしいし、育ててもらった恩返しもでき、それこそこの制度の趣旨にも合致する。
特に、地元に高齢の親が住んでいて、その自治体のお世話になっていれば、お礼の気持ちも表せる。最近では、その自治体内に住む高齢の家族の家を郵便局員が定期的に訪ね、報告してくれる「見守りサービス」のほか、地域内にある空き家やお墓の清掃、見回りをしてくれる各種管理サービスなどを用意する自治体も増えている。いらないものを選ぶより、よっぽど実用的だと思われるケースもあるだろう。検討する余地は大いにある。
なお、地元で使える旅行や食事、レジャー体験などのチケットなどは、帰省のついでに使える可能性が高い。また、食品も地元で食べ慣れたものだと当たりはずれが少なく、安心感がある。たとえば同じ桃や柿でも、産地によって堅さや味わいが異なる場合もあるので、ある程度わかっていれば安心だ。
10万円単位で考え、予算内で上から見ていく
やはり返礼品で選びたいという人は、早見表やシミュレーション、試算などで把握した上限の範囲内で、返礼品をピックアップしよう。寄付先はいくつ選んでもOKだが、数が増えればその分、確定申告の記入の手間も増える。現在、大手専門サイトに掲載されている返礼品の数は20万点以上あり、組み合わせやすいように1万~3万円のゾーンが圧倒的に多い。しかし、予算が数十万円あるのに1万円ゾーンから眺めておいては、時間がいくらあっても足りなくなる。10万円単位で考え、ある程度的を絞って、大どころから選んだ方が効率的だ。
たとえば、予算50万円の場合、肉なら肉、カニならカニと、目当ての品目ジャンルを絞り、まず50万円、次に30万円、10万円…などと、条件を指定して高い金額の選択肢から順に見ていくとよい。たいていの場合、寄付額が大きいほど、よりお得感が感じられる傾向がある。50万円でピッタリのものが見つかればそれ1本でもいいし、30万円でよさげなものがあれば、それを選んで、残り20万円を1つか2つに分ければいいだろう。
食品の場合、同じ品目でも質や量にかなりの幅があるが、舌の肥えた高額所得者は、やはり量より質で選びたいところ。たまに「うちは食品なんていらないから…」とふるさと納税に消極的な紳士を見かけるが、そういう人も一度、妻や家族に相談してみてはいかがだろう? 妻には夫の思い至らない考えがあるケースも少なくない。事実、夫に代わって、通販感覚で返礼品をせっせと選んで、嬉々として手続きをする妻たちは意外とたくさんいる(「通販の嫌いな女性はいない」という定説も…!)。自分だけの考えで選ぼうとしないで、家族の意見を聞いてみることをおすすめする。
金額別の注目プランはコレだ!
試しに100万円、50万円、30万円、10万円で選べる返礼品の例を挙げてみよう。ビビッとくるものがあれば、早速検索してみては?