一戸建て住宅を購入する場合の選択肢となるのが建売住宅と注文住宅です。すでに建っている新築住宅を買うか、新しくオーダーして建てるかの違いですが、購入方法以外にもさまざまな違いがあります。それぞれの特徴を知り、自分に合った家の買い方を検討しましょう。

あなたはどっち?建売住宅と注文住宅

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(写真=PIXTA)

一戸建ての家を購入する際には、大きく分けて2種類があります。1つ目は、すでに建築されているか建築の予定が決まっている家を土地とセットで購入する方法=「建売住宅」です。2つ目は、土地を別に購入したうえで、建築会社と打ち合わせを進めながら家づくりを行う方法=「注文住宅」になります。購入方法としては、指定された建築会社で指定期間内に契約することを前提とした「建築条件付き土地」を購入し家を建てることも一つの方法です。

これは「売り建て住宅」と呼ばれ、あらかじめ建築会社が決まっているので設計は条件により異なります。ほぼ建売住宅と同様にプランが決められているものや、注文住宅のように自由度が高いものまで幅があります。各購入方法には特徴があり、実現したいこだわりや予算によって決めることが大切です。次項からは、建売住宅と注文住宅それぞれの概要とメリット・デメリットなどについて見ていきましょう。

建売住宅の特徴とメリット・デメリット

建売住宅を購入する場合、すでに完成している家であればオープンハウスを見て、これから建てられる家なら現地や現地近隣のモデルハウスを見て、「実際にどんな家なのか」を確認することができます。実際に住んだイメージがわくようにインテリアが設置されている場合も多く、家具を置いた場合の広さの感覚や今後の生活を想像しやすいのが特長です。

費用面では、すでに価格が決まっているため資金計画を立てやすいというメリットもあります。予算内で建売住宅を探すことができるため、家族と話し合いながら気に入った家を探すことが可能です。設計が決まっており土地とセットで販売されるため、手間や打ち合わせが少なくて済み、スピーディーに入居が可能というメリットもあります。

その反面、建売住宅は工法・設計・間取りがあらかじめ決まっているため、自由度が低いという点がデメリットですが、建築会社や住宅商品によっては追加オプションにより多少のアレンジが可能な場合もあります。

注文住宅の特徴とメリット・デメリット

注文住宅の最大のメリットは、一から家づくりを行うことになるため、家主・家族のこだわりを最大限取り入れることができる点です。既存の建売住宅を見学していて「ここがもう少しこうだったら」「この家のシステムキッチンと、あの家の間取りを組み合わせたい」といった希望が出てくることがよくあります。

このとき注文住宅であれば、設計担当者と打ち合わせを進めながら理想の家の実現に近づけていくことが可能です。また、工法や建材といった家づくりの基礎から指定することも可能なため、「最初から自分の目で確かめて納得してから家を建てたい」という人にも向いています。注文住宅のデメリットは、建築会社と家主が二人三脚で家づくりを行うため、施工までにも打ち合わせが何度も必要になり、時間がかかってしまう点といえるでしょう。

ただ、要望を一つずつ具体的に形にしていくのは、注文住宅ならではの楽しい時間となります。また、打ち合わせを重ねていくうちに追加したい設備や使用したい建材などがあると、どうしても当初の予算をオーバーしてしまいがちです。土地と家を別々に購入するため、段取りも増えてしまいます。時間と資金計画にゆとりを持ち、こだわりをかなえていきましょう。

注文住宅では建売住宅のモデルハウスのように完成形を見ることはできません。模型や設計図などを見ながら、綿密に打ち合わせを重ねシミュレーションすることが大切です。

建築会社で選ぶという手も

これまで建売住宅と注文住宅の違いを見てきましたが、どちらにするか迷った場合、安心して長く住む家を任せられる住宅会社であるかどうかを見極めることも大切です。住宅会社の選び方は、信頼性・実績・デザインの好みなど人によって大きく異なります。住宅会社は、建売住宅、注文住宅のどちらであっても、大きな買い物のパートナーとなる存在です。

購入方法を決めかねている段階でも、気になる住宅会社に問い合わせをしたり担当者に直接会って話を聞いたりして、「家族の想いを実現してくれそうかどうか」について確認してみるのもよいでしょう。(提供:MORIZOU online


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