株価と「経営者の写真」の意外な関係
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(画像=THE21オンライン)
「自社ウェブサイトに掲載される社長や役員の写真の有無は、株価と相関関係がある」というちょっと驚きの調査結果が話題となっている。ビジュアルコミュニケーション事業を展開する株式会社アマナと投資運用会社レオス・キャピタルワークス株式会社が共同で行なったこの調査からわかってきた「株価にも影響する写真の使い方」とは?
「顔が見えない」企業は株価も低迷する?
「見た目」がビジネスに影響するというのは多くの人が言及するところだが、それはウェブサイト上の写真にも及んでいるようだ。
アマナがレオス・キャピタルワークスと共同で行なった調査によれば、自社のウェブサイトに社長の写真が掲載されている会社とない会社では、株価のパフォーマンスに有意な差が出たという。
具体的には、全上場企業のうち時価総額100億~1000億円の企業を社長の写真のありなしで分け、両者の2012年12月から2017年3月末までの株価の推移を比較したところ、「社長写真あり」の企業群はグループ平均に比べて株価が2%上昇していたのに対し、社長写真なしの企業群はグループ平均比で14%もの下落があったという。
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出所:アマナ・SMBC日興証券協力、レオス・キャピタルワークス作成。全上場企業のうち、時価総額100億~10000億円の企業をユニバースとし、社長の写真が掲載されている企業とそうでない企業にグルーピング、その株価を指数化したものの単純平均を比較。2012年末~2017年3月末までの株価パフォーマンスをユニバースと比較した。写真の調査は2017年1月時点(アマナ調べ)。
確かにこれだけインターネットが普及しているなかで自社のウェブサイトに社長の写真が載っていないというのは「何か後ろ暗いことでもあるのか」という印象を持たれても仕方のない時代かもしれない。もちろん、因果関係が逆で、「業績が悪いから、ウェブサイトの管理まで手が回らない」ということかもしれない。どちらにしても、投資の際に誰でもチェックできる指標の一つとして有効だと言えるだろう。