商品は変えられない。説明を変えよ!

セオリー,大塚寿
(画像=THE21オンライン)

営業とは自社の製品やサービスを「説明すること」ではなく、顧客のニーズや課題に対し、自社商材が「いかに役に立つかを訴求すること」である。今回はこの売れる営業の最も重要な3つのセオリーを解説する。

自社商品をよりよく見せる「3つのセオリー」とは?

自社商材がいかに役に立つかを語るには、自社商材をよりよく見せるには以下の3つのセオリーに従うのが効果的だ。

1.自社商材の説明より先に、それによってもたらされるベネフィット(恩恵)について語る
2.営業ツールに記載された順番ではなく、相手が知りたい順に話す
3.実際の導入事例、ユーザーのコメントを交えて話す

自社商材の説明より先に、それによってもたらされるベネフィット(恩恵)について語る

ベネフィットとは、顧客がその製品やサービスを欲しいと感じる中核的な価値のこと。マーケティングの第一人者フィリップ・コトラーは著書の中で「顧客が欲しいのはドリルではなく、1/4インチの穴だ」というレビット博士の名文句でベネフィットを説明しているが、この短いフレーズが売れる営業の核心を象徴している。

結局のところ、自社商材の性能や競争優位性は営業の段階では変えることができず、既に定まったものだ。

それを顧客により魅力的にアピールするには、もはや変えることできない「商材」のほうではなく、顧客のニーズや課題に焦点を当てて、その背景や発生のメカニズムを共有し、そこで自社商材がいかに役に立つのかを語るしかない。