最近、ニューエリートという言葉を耳にしたことはありますでしょうか。一度は聞いたことがある、という人も多いかもしれません。最近、元Googleの社員である、ピョートル・フェリクス・グジバチ氏が、このタイトルの書籍を出して、話題になりました。

時代の変化もあり、30代~40代の人が思い描いているエリートと、今の20代が思い描いているエリート像は、大きく変わってきています。そんな時代に、我々は、どのように若者と向き合っていくべきなのでしょうか。

ニューエリート時代がやってきた

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(提供=J.ScoreStyle)

今、時代は、ニューエリート時代にやってきた、と言ってよいでしょう。続々と、新しいリーダーが世界では誕生しています。

有名なところでは、FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏はまだ33歳ですし、料理動画サイトシェアNo.1のクラシルを立ち上げた堀江氏はまだ26歳です。このように、日本のみならず、世界中で、若くして成功するエリートが増えてきました。まさに、「ニューエリートの時代」が始まったといえるでしょう。

ニューエリートが生まれた背景として、インターネットの発達があります。彼らは、「物心ついたときから、インターネットがあった」世代に生まれています。つまり、若い時から、様々な情報にアクセスできる環境にあったのです。そのため、インターネットを活用して、得られる情報が圧倒的に増えたことや、起業するためのコストが小さくなったことなどから、年齢にかかわらず、活躍できる場が増えたと言えるでしょう。

ニューエリートとオールドエリート、どう違う?

では、具体的に、ニューエリートとオールドエリートは、何が違うのでしょうか。ピョートル氏によると、以下の部分が、オールドエリートとニューエリートで大きく異なるそうです。

1つは、「過去の自分と今の自分を比較できる」人です。オールドエリートは、「他人と自分」を比較して、優れていることが、エリートの証でした。しかし、ニューエリートは、他人ではなく、過去の自分と比較するのです。

もう1つは、「0から1を生み出せる」人です。かつての弁護士のような仕事は、これからどんどんAIに代替されていきます。そういう時代に価値があるのは、クリエイティブがあり、新しいことを生み出せる人になるのです。

ピョートル氏は、成功の要件として、本書の中で「大きな問題を解決できる」「コミュニティを作れる」「社会貢献ができる」「情報発信ができる」と言っています。このように、成功の要件が変わっている中で、エリートに対する考え方も、大きく変わっているのです。

もし、あなたの職場に「ニューエリート」が来たら

では、そういう「ニューエリート」と、我々はどのように接するべきでしょうか。

今までは、同期との競争や、出世レースが、エリートのモチベーションになっていた部分がありました。しかし、ニューエリートは、そういった競争意欲は求めていません。インターネット時代になった今、新入社員が自身と比較するのは、社内の同期だけではなく、SNSでつながっている人や、世界で活躍するエリートなど、本当に多様化しています。実際、新入社員を対象にしたアンケートでも、喜びを感じることとして挙げられるのは、「日々仕事ができるようになっている」や「業務を覚えた」など、成長を実感できることが、喜びとして挙げられています。

また、彼らは、つながりが薄くなった昨今だからこそ、つながりを大事にします。しかも、それは縦の強いつながりではなく、ゆるい仲間意識のようなものです。先ほどあげたアンケートでも、最も喜びを感じるのは、「先輩や上司が声掛けをしてくれる」ことであり、仲間意識が彼らの中で重要になっていることの裏付けと言えるでしょう。

ニューエリートの若者は、「仲間意識」でうまく使いこなせ

ニューエリートは、オールドエリートと異なり、「過去の自分と今の自分」を比較し、成長しようとします。そのため、従来の、他人と比較しながら育てる方法は、あまり効果がないと言えるでしょう。それよりも、彼らに成長実感を与え、仲間として接することが、彼らの成長欲求を刺激します。

彼らは成長意欲もあり、自ら課題を解決しようと努力します。そういう彼らを使いこなすことができれば、職場にも活気が沸くことでしょう。(提供:J.Score Style

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