(本記事は、野口吉昭氏の著書『人生を変える自分の磨き方 思考・言葉・行動・習慣・人格・運命の法則』かんき出版、2018年9月10日刊の中から一部を抜粋・編集しています)
習慣の棚卸し
悪い習慣を良い習慣に変えるために、ぜひ「自分の習慣の棚卸し」を、より客観的に行っていただきたい。
仕事なら時間の使い方、情報収集の方法、人脈のつくり方、目的・目標・手段の整理の仕方、自己啓発の方法、健康管理、上司や部下との会話など。
趣味なら時間のつくり方、手本とする人や技術の設定の仕方、練習・鍛錬の仕方、成長するためのロードマップの考え方・つくり方、一般的な生活なら睡眠・健康管理(食事・運動・病気の予防対策)、人生のビジョン、パートナーとの関係、友人のつくり方、喜怒哀楽など感情のマネジメント、自己啓発の方法などである。
まず、目的・目標・手段を設定して、良い習慣・悪い習慣・中間の習慣の三つに分類し、それぞれ二?三個挙げて、冷静に自己評価していただきたい。今の自分をつくっているのがこれらの習慣である。
良いもの、悪いもの、無駄なものもあるはずだが、ここにヒントや答えがある。自分の習慣を確認することができたら、次は複数の習慣を、自分づくりの影響度に合わせて優先順位をつけていく。
そして、ベストワンの良い習慣・ワーストワンの悪い習慣を評価して、じっくりと自分を見直す。自ずと今の自分が何によってできているかがわかってくる。
そして、あらためて目的・目標・手段を見つめる。当然、ベストワンを持続し、ワーストワンを断捨離する。
「そんなことはわかっている。でも、できないんだよ」という答えが返ってきそうだ。
ただ、いつも感じていることをこのように文字にする、表にすると考えが深くなるものだ。
習慣こそ自分自身を形成している基盤である。思考・言葉・行動は習慣で完全に自分をつくる根っこになるのである。
だからこそ、自分の習慣の〝見える化?という習慣を定期的に行うと、悪い習慣が減り、良い習慣の比率が上がってくるのだ。
生き方の仕組みづくりのススメ
習慣の棚卸しができたら、人生をより豊かにする生き方の仕組みを、ぜひとも自分なりにつくっていただきたい。
どんな項目が、より豊かな人生づくりの仕組みになるか?
なかでも重要なのが、時間の使い方・自学自習の方法・人脈のつくり方の三つだろう。
ほかにも健康法・考え方・金運アップなどがあるが、人生を豊かにするのは「時間」「学習」「人」の三つだ。
時間の使い方のポイントは、人生を豊かにしない時間を使わないことだ。
たとえば、無駄な残業、意味のない飲み会・食事会、目的のないギャンブル、人との関係を悪くするドタキャンなどだ。
一方、豊かな人生のために必要なのは、自学自習するための時間設定、自分の好きな趣味にあてるための時間設定、大切な人とすごすための時間設定など、時間の使い方についての仕組みだ。
そのためには、できるだけ長期・中期・短期の三つのスパンで、自分の人生という時間をプランニングすることだ。
たとえば、年に三回の旅行(一年前から設定すべき)、月一回の至高の食事会、週一回の趣味の時間、毎日一時間の自学自習の時間設定といった、長・中・短のレイヤー別のタイムマネジメントが重要である。
自学自習は、語学・資格・専門知識・一般教養など、自分を高める、長く継続的にできる仕組みを考えて習慣にしたいものだ。
ゴルフでも野球でもトッププレイヤーは、自分なりのルーチンがある。それをやらないと気持ちが悪い。それをやらないと先に進めない。それをやると集中する。それをやると最高のパフォーマンスが生まれる。
こういったルーチンこそ、人生を豊かにする生き方の仕組みなのだ。
優れた成果は優れたルーチンから生まれる。
人脈づくりの仕組みも大切だ。
誰と会うか?
どのような意味でその人と親しくなるか?
その人は、自分の人生を豊かにするのか?
その人の価値は、その人の友人・知人と会うとわかるという。
人生を豊かにしない人とは、つき合う必要はない。無駄な時間になるだけだ。
自分の人生を豊かにする人は、それほどたくさんはいない。