IPOチャレンジポイントはSBI証券独自のもので、IPO投資のためのポイント制度だ。ポイントを利用することでIPO株の抽選が有利になる。IPOチャレンジポイントは無料で利用できるので、SBI証券でIPOの申込をするなら是非利用したい制度だ。IPO株の当選を狙うために、IPOチャレンジポイントの利用方法を確認しておこう。

IPOチャレンジポイントで人気IPO銘柄の当選に近づける

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(画像=GaudiLab/Shutterstock.com)

SBI証券のIPOチャレンジポイントとは、IPO抽選のためのポイント制度である。人気のIPO銘柄の抽選は簡単には当選しないため、ポイントの利用で当選に近づく嬉しい制度だ。

IPOチャレンジポイントは、SBI証券のIPO抽選で外れた場合に貰える。貯まったポイントをブックビルディング(需要申告)申込に使うと当選のチャンスが広がる。申込にはポイントが必要だが、抽選で外れた場合にはポイントは戻ってくるので、ポイントを貯め続ければ再チャレンジできる仕組みとなっている。

なお、「IPOチャレンジポイント」と現金やTポイントなどへ交換できる「SBIポイント」とは別のポイント制度なので注意したい。

IPOチャレンジポイントを効率よく貯めるためには

IPOチャレンジポイントを利用して当選を狙うなら、ポイントを逃さず貯めるようにしたい。ポイントを貰える条件をもう少し詳しく見てみよう。

IPOチャレンジポイントはIPOの抽選で外れた場合に貰える。また、補欠当選し購入申込したが、繰上げ当選しなかった場合にも貰うことができる。

貰えるポイントは1回のブックビルディング申込につき1ポイントで、申込株数は貰えるポイントには影響しない。つまり預け入れ資金額などに関係なくポイントは平等に貰うことができる。

2018年にSBI証券で取り扱いのあったIPO銘柄数は86社であった。2018年に貯めることができたのは86ポイントほどということになる。ただしSBI証券は過去にIPOチャレンジポイントアップキャンペーンを実施しており、キャンペーンを利用すれば更にIPOチャレンジポイントを獲得することもできる。

例えば2018年には1カ月弱の期間で「アツいぞSBI証券!IPOチャレンジポイント増額キャンペーン」が実施された。これは落選時に貰えるIPOチャレンジポイントが5倍になるキャンペーンで、このようなキャンペーンはIPOチャレンジポイントを一気に増やすチャンスなので賢く活用していきたい。

IPOチャレンジポイントの有効期限は明示されていないため、ポイントはコツコツと長期で貯めていくのがよいだろう。

IPOチャレンジポイントが貰えないケースもある

ブックビルディングに申し込んだがIPOチャレンジポイントを貰えないケースを確認しよう。

抽選で当選した場合にはIPOチャレンジポイントは貰えない。また、補欠当選では次の場合にIPOチャレンジポイントを得ることはできない。

・補欠当選後、購入申込して繰上げ当選した場合
・補欠当選後、購入申込しなかった場合
・補欠当選後、購入辞退した場合

さらに、「抽選の対象外」になる場合にはポイントを貰うことができない。抽選の対象外となるのは次の2つのケースがある。

・ブックビルディング申込時に「発行価格を下回る価格を申告」した場合
・買付余力確認時に「発行価格×最低申込株数以上の買付余力がない」場合

SBI証券のIPO抽選は2段階

IPOチャレンジポイントを使うにあたり、抽選でポイントがどのように扱われるかを把握しておきたい。SBI証券のIPO抽選は次のように2段階で行われる。

(1)初めに個人向け株数のうち70パーセントの株が抽選にかけられる。この抽選ではIPOチャレンジポイントは関係なく、申し込んだ単元(株の売買単位)に応じて抽選が行われ配分される。よって、多くの単元を申し込んだほうが抽選で有利になる。

(2)次に、残りの30パーセントがIPOチャレンジポイントにより配分される。配分先はポイントが多い順に決定される。

SBI証券が主幹事のIPO銘柄を狙うと当選確率がアップする

IPOチャレンジポイントが貯まったら、どのようなIPO銘柄に使えばいいのだろうか。

ひとつめは、人気があり初値上昇の期待が大きい銘柄に全ポイントを使い当選を狙う方法。インターネット上の個人によるIPO当選の報告をチェックすると、人気の銘柄は数百ポイントで当選していることが多いようだ。数百ポイントを貯めるには数年かかるため、気長にポイントを貯めていきたい。

もうひとつの方法はあまり注目されていないが、初値上昇がある程度期待できる銘柄にIPOチャレンジポイントの一部または全てを使う。この方法なら人気銘柄を狙うほど、ポイントが貯まっていなくてもIPOチャレンジポイントによる当選を狙うことができる。

どちらの方法でも、SBI証券が主幹事のIPO銘柄を狙うと当選の確率が上がる。IPOでは主幹事の証券会社に多くの株が割り当てられるため、抽選対象となる株数も多くなり、当選確率が高くなる。

使ったIPOチャレンジポイントが戻らないケースに注意

IPOチャレンジポイントを利用してブックビルディングに申し込み、抽選に外れた場合には使ったポイントは戻ってくる。抽選に外れてIPO株を購入できなかったためにIPOチャレンジポイントを返してくれるのだ。

しかし、IPO株を購入しなくてもIPOチャレンジポイントが戻らないケースがあるので以下に挙げておこう。IPOチャレンジポイントが戻らないケースを把握して、コツコツと貯めたポイントを失わないようにしたい。

当選・補欠当選後に購入申込をしない場合

当選や補欠当選して購入申込しない場合には、使ったIPOチャレンジポイントは戻らない。ポイントを使って当選や補欠当選した場合には、購入申込を忘れないようにしよう。

当選・補欠当選で購入辞退した場合

当選や補欠当選して購入辞退した場合も、使ったIPOチャレンジポイントは戻らない。購入辞退をすると使ったポイントを失うことを把握しておこう。

補欠当選で繰上げ当選した場合

IPOチャレンジポイントを使って補欠当選し、購入申込後に繰上げ当選すると使ったポイントは戻らない。当初は補欠当選であっても、繰上げ当選することでIPO株を購入できるからだ。

なお、補欠当選しても、購入申込後に繰上げ当選しなかった場合には使ったポイントは戻ってくる。

一般の個人投資家にとってIPOチャレンジポイントは嬉しい制度だ。IPOチャレンジポイントを利用して当選を狙うには、積極的にIPOのブックビルディングに申し込んでコツコツポイントを貯めていくとよいだろう。

文・松本雄一(ビジネス・金融アドバイザー)/MONEY TIMES

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