(本記事は、福山敦士氏の著書『マンガでわかる!入社2年目の教科書』ぱる出版、2019年2月22日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

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マンガでわかる!入社2年目の教科書
(画像=Jacob Lund/Shutterstock.com)

「ジェネラリストがいいのか、スペシャリストがいいのか」

洋食から和食まで豊富なラインナップを誇るファミリーレストランの幕ノ内弁当と、食材からソースまでこだわり抜いたハンバーグ専門店のハンバーグ弁当。

印象に残りやすい弁当はどちらだと思いますか?

当然、答えは後者のハンバーグ弁当。

なんでもできるというのは長所のようでいて、短所でもあります。器用貧乏というやつです。一番の理由は、中途半端に見えてしまうこと。Aのファミリーレストランはなんでもそろっていますが、それだけに記憶に残りません。

ビジネスにも、同じことが言えます。

まんべんなくこなせるジェネラリストよりも、特定の領域に詳しいスペシャリストに仕事が集まります。後者は「私はこれが得意です」という「タグ」が付いているからです。

「なんでもできます」と言われると、頼む側は「何を頼めばいいんだろう」となります。

選択肢が多いと、相手は選択しないといけません。

選択は決断と同様、疲れるもの。

それなら「この分野なら任せてください」と言われたほうが依頼しやすいし、安心感もあります。

仕事が集まる人になりたいなら、まずは自分なりの「タグ」を付けること。これが鉄則です。

そういう私も独立したてのときは、仕事ほしさに「なんでもできます」を連発していました。

ウェブサイトをつくれる、アプリもつくれる、営業もできる、新規事業もつくれる……。でも、がんばってもがんばっても「何かあったら相談します」という程度の話で終わり、受注につながりません。

「今の自分は、どれも中途半端に見える」

そう気づいたある時期に、私は自分に「営業のプロ」という「タグ」を付けました。

行く先で行く先で「営業のことならお任せください」と言ったのです。するとみるみるうちに営業のご相談が増えました。

それだけではありません。ご相談をきっかけにお話ししていくうちに、新規事業の立ち上げや組織の建て直し、会社経営のアドバイスなど、営業以外の案件もいただくようになったのです。

やっていることは以前と同じ、変わったのは「タグ」を付けたことだけです。

このように自分に「タグ」を付けると、あなたは上司の脳内の検索エンジンで上位になります。

「○○だからあの人だな」と相手が思い浮かべてくれるのです。

あなたの「タグ」はどんなものですか?

どんな人にも、得意なことはあるはず。あとは、相談するときなど、上司と接する際、自信を持って上司にアピールするだけです。今日からさっそく「タグ」を付けてみましょう。

マンガでわかる!入社2年目の教科書
福山敦士(ふくやま・あつし)
株式会社ショーケース・ティービー(東証一部上場企業)最年少役員、人事本部長。慶應義塾大学環境情報学部を卒業後は、新卒でサイバーエージェントに入社。25歳でグループ会社の取締役に大抜擢される。営業部長を兼任し、ゼロから10億円規模のビジネス創出に貢献する。27歳で独立し、株式会社レーザービーム代表取締役に就任。29歳で同社最年少執行役員に就任。

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