2019年3月7日(木)Market Talkの内容

●2015年の元ショックから暴落していた上海総合が今年に入って切り返していますが、この流れには乗って良いものなのでしょうか?中国株は政策的に上下する印象があるのでなかなか手を出しずらい分野です。

流れに乗ってよいのではないか。中国株は政策的に上下する印象‐まさに今その政策が出てきているわけで、この政策に乗るということだ。ただ上海総合指数に含まれている企業の株は買わないほうがよいだろう(直接は買えないが)。テンセントは香港市場、アリババ、バイドゥは米国市場、というように中国の良い企業は本土市場に上場していないからだ。

●日米共に株価上昇が頭打ちになりましたが、さらなる上昇に必要な材料は何ですか。米中貿易摩擦の決着か、3月期の本決算発表まで上値が重い展開が続きますか。

やはり米中通商協議の決着だろう。今月米中首脳会談が行われる話が出ているが、そこで決着するのではないか。

●ヨーロッパ経済の先行き弱さを予想しているもののECBの緩和で乗り切れるのか?

ヨーロッパは弱いけれども循環的な要素が強いのでそろそろ底を打つのではないか、ヨーロッパの弱さの要因である中国景気もぼちぼち立ち直ってきているのでそんなに悲観することもないだろう。

●米国株は上値が重い感じもありますが、株価の目処はどのあたりと見ていますか?

ここで少し揉むところだろう。ここまで上がってくるとイールドスプレッドを意識する。昨年イールドスプレッドを3%切って急落しているから、このままつっこんで一本調子で上がるわけにはいかないのでもう少し企業業績が伸びてこないと厳しい部分があるだろう。いったんはこの辺でしばらく滞留するのではないか。

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広木隆(ひろき・たかし)
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

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