ITや人工知能が発達する中、仕事においても、プログラミングや数学的思考などが求められるようになりつつあります。今、子どもに数学的・科学的思考を学ばせることの重要性が高まっています。海外では「STEM教育」や「STEAM教育」が浸透しており、そういった分野で活躍する人も増えています。今回は、海外の実態から今、我々が取り組むべき「STEAM教育」について考えてみましょう。

今注目されている、「STEM教育」「STEAM教育」とは何か

STEAM教育,学ぶ
(写真=J.Score Style編集部)

まず、STEM教育やSTEAM教育がなぜ注目されているのかを考えてみましょう。STEM教育とは、Science、Technology、Engineering、Mathematicsの頭文字をとった、数学や科学を重視した教育方針をいいます。

ではなぜ昨今、STEM教育が注目されているのでしょうか。もともと、アメリカでは、国の未来の競争力の低下や、高等技術を用いる職種の適任者不足などが懸念されていました。そこで、オバマ大統領が2013年にSTEM教育を重要な国家戦略と位置付けたことによりSTEM教育が一気に広がりました。さらに昨今では、STEM教育にArt(芸術)を加えたSTEAM教育が主流になりつつあるようです。

現在、人工知能やITの発達により、仕事に求められるスキルも変わりつつあります。世界経済フォーラムの「The Future of Jobs Report 2018」には、「今後は手先の器用さや調整力、記憶力などのスキルではなく、複雑な問題解決能力や分析的思考とイノベーション、技術の設計、プログラミングなどの重要性が増すだろう」と書かれています。従来型の働き方やスキルセットではなく、より科学的思考、数学的思考が求められると予想されているため、STEM教育が一層注目されているのです。また、数学的な発想に加えてアーティスティックな要素を含めるとよりよい効果を得られると考えられ、アート思考やデザイン思考などを含めて芸術的要素を含めた考え方をするようになっているのです。

アメリカではSTEMもSTEAMも広まっている

実際、アメリカをはじめ海外では、STEM教育やSTEAM教育がすでに浸透しつつあります。2013年にはNGSSという、義務教育の期間内に学ぶべき新たな次世代の科学基準が設定されました。また、これまでばらばらだったSTEMを、関連付けて学ぶための指針が示されるなど、さまざまな取り組みがされているのです。

実際、こういったプログラムが導入されてから、アメリカでは「科学の楽しさ」に対する肯定的な態度を持つ子どもが増えるなど、プラスの結果が生まれていると言えます。

その他にも、オーストラリアでSTEM人材育成のためのiSTEMというプログラムが生まれ、香港でもSTEM教育に対する支援が始まっています。先進国を中心に、各国でSTEAM教育が浸透しつつあると言えるのです。

また、STEAM教育を学ぶためにビジネスパーソンが夜にアートやプログラミングをはじめ、自らのクリエイティビティを高める動きを見せています。

日本でSTEM教育やSTEAM教育を受けるべきは、「大人」から?

日本でも、文部科学省が2020年度よりプログラミングを学習指導要領に取り入れるなど、数学学習、科学学習に力を入れようとしています。しかし、子どもが「科学が楽しい」と思う割合が減っているなど、日本の取り組みはうまくいってない部分も多くあります。

なぜなら、そもそも一部の人を除き、大人が「STEM教育」や「STEM教育」を体験していないことが原因と言えます。数学や科学があまり好きではない大人が、子どもにだけ好きになるように教育しても、期待通りの効果が得られるわけがありません。日本では、まずは大人から科学的思考、数学的思考を学ぶことが、日本がSTEAM大国になるために必要だと言えるでしょう。

まずは、大人が「STEM教育」や「STEM教育」に興味を持つことが重要です。例えば、STEAM教育協会では、「大人のためのロボットプログラミング講座」などの体験イベントを行っています。こうしたイベントに参加したり、興味がある分野の本を読んでみたりするなど、まずは興味がある分野から始めてみるのが良いでしょう。

また、最近では「STEM教育」や「STEAM教育」を楽しく学ぶためのおもちゃがたくさん発売されています。子どもと一緒にプログラミング教育に通うのも一案ですが、STEMTOYやSTEAMTOYと呼ばれるおもちゃを購入して子どもと一緒におもちゃに触れながら学べば、より独創性が養われるかもしれません。

まず大人が興味を持つということが、子どもの教育にとってもプラスに働くのです。

今こそSTEM教育に触れてみよう

世界中でSTEM教育が注目されており、分析的思考やプログラミングの重要性が増す中で、今、STEAM教育に触れるのは、子どものためのみならず、大人自身のためにもなるでしょう。もし、STEM教育に少しでも興味を持ったのであれば、まずは、STEAM教育に触れてみてはいかがでしょうか。(提供:J.Score Style

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