みずほ銀行のつみたてNISA商品は3種類ある。それぞれタイプが異なるが、いずれも長期投資に向いた商品だ。商品選びに正解はなく、自分に合った商品を選ぶことが基本となる。
みずほ銀行のつみたてNISAの商品ラインアップは3つ
みずほ銀行のつみたてNISAのラインアップは3商品に限定されている。豊富な商品数を取りそろえる金融機関とは対照的だ。商品の多さに魅力を感じる人もいるかもしれないが、みずほ銀行の場合は投資初心者に配慮して厳選されているとも考えられる。
商品数が少なければ比較ポイントも最低限ですみ、投資初心者でも選択しやすい。つみたてNISAの投資信託には購入手数料がかからないため、商品比較では「投資対象」と「信託報酬」を確認しよう。
信託報酬は「運用管理費用」とも呼ばれており、投資信託の保有残高に応じて支払う運用手数料だ。運用手数料は長期になるほど収益の圧迫要因にもなる。そのため、同じような商品であれば低いほうが望ましい。
みずほ銀行のつみたてNISAの商品は「たわらノーロード 日経225」、「野村つみたて外国株投信」、「たわらノーロード バランス」の3つ。それぞれの特徴をみていきたい。
たわらノーロード 日経225(国内株式)
「たわらノーロード 日経225」は、日経平均株価に連動するよう設定されたインデックスファンドだ。組入銘柄上位には、ユニクロの運営を行うファーストリテイリングやソフトバンクグループなど日本を代表する企業が並んでいる(2018年10月31日現在)。日本の代表企業を中心に分散投資したい人や為替リスクを避けて株式投資したい人は、この商品を活用するとよいだろう。
信託報酬は年率0.1836%(税込)で、他社を含めた類似の投資信託と比べても最低水準だ。日本株式への長期投資に向いた投資信託といえる。
野村つみたて外国株投信(海外株式)
海外株式に分散投資したい人は「野村つみたて外国株投信」が向いている。主な投資地域は先進国だが、およそ9:1の割合で新興国も投資対象に含んでいる(2018年11月30日現在)。日本株も含めた株式に投資したいなら「たわらノーロード 日経225」と組み合わせるのもよいだろう。
信託報酬は年率0.2052%(税込)だ。新興国も投資対象に含めた投資信託の中では、低い運用手数料を誇っている。「たわらノーロード 日経225」と同じく、長期投資に向いた投資信託だ。
たわらノーロード バランス(堅実・標準・積極型)
「たわらノーロード バランス」は国内外の株式や債券などが投資対象だ。堅実型・標準型・積極型の3タイプがあり、それぞれ投資対象の基本配分割合が異なっている(2019年1月12日現在)。
・堅実型……株式17%、債券80%、リート(不動産)3%
・標準型……株式35%、債券50%、リート(不動産)15%
・積極型……株式55%、債券20%、リート(不動産)25%
バランス型投資信託は1本で複数の資産に分散投資できるのがメリットだ。投資割合によってリスクの大きさが変わり、株式やリート(不動産)が多ければ値動きも大きいと理解しよう。
信託報酬は3タイプとも0.2376%(税込)だ。他社を含めた同様のバランス型投資信託の中でも低く抑えられている。
つみたてNISAの商品はリスク許容度に合わせて選ぶ
みずほ銀行のつみたてNISA商品は大きく分けて、日本株式、海外株式、バランス型の3つだ。投資期間を長く取れるほど株式の比率は高めやすいが、投資資産のブレ幅は大きくなる。安定性を重視するなら「たわらノーロード バランス」から自分のリスク許容度に合わせたタイプを選ぶのも一つの手だろう。
リスク許容度は年齢や家族構成などによって異なる。人生の三大出費を抱える40代は、過度にリスクを取りすぎたり余裕資金を超えて投資したりしないように気をつけたい。自分のリスク許容度がわかりにくければ、全国銀行協会やモーニングスター(投資信託情報提供会社)のホームページから簡易的に診断もできるため参考にしてほしい。
みずほ銀行の「たわらノーロード バランス」を例にすると、リスク許容度の大きい人は「標準型」か「積極型」、小さい人は「堅実型」か「標準型」が選択肢として考えられる。もちろん「たわらノーロード 日経225」や「野村つみたて外国株投信」を選んでも問題ない。要するに、自分のリスク許容度に合った商品を選ぶことが大切なのだ。
みずほ銀行のつみたてNISAは毎月1,000円から投資可能
つみたてNISAは長期の資産運用を前提とした制度であることを忘れてはいけない。投資信託には元本割れのリスクはあるが、長く続けていくことでその可能性は低下していく。自分に合った運用商品を選んだら、積立を継続していくことが大切だ。
みずほ銀行のつみたてNISAは毎月1,000円と少額から投資が可能だ。無理のない範囲で資産形成を続けていきたい。
文・國村功志(資産形成専門ファイナンシャルプランナー)/MONEY TIMES
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