車で広がる行動範囲は、人だけでなく、わんこにとっても大きな魅力のはず。普段とは違った景色を眺め、飼い主と同じ気持ちで過ごせるのだから。日々の生活から趣味の時間までをともに過ごす家族の姿は、車もわんこも大好きなみなさんの夢をかなえる一助になるに違いない。
アウトドア体験を通じて自分と向き合い創作活動の糧とする
グラフィックデザイナー/イラストレーターとして活躍するジェリー鵜飼さん。
創作活動はおのずとアトリエにこもっての作業となるが、10年ほど前から本格的に始めたキャンプや登山は単なる息抜きだけでなく、思索を巡らせる重要な機会でもある。
「仲間と行くこともありますが、1人で山に登ったり、のんびりとキャンプすることも多いです。自分のペースで楽しみながら考えて過ごすのが好きなんです」
よく足を運ぶ山は八ヶ岳や奥多摩、奥秩父など。愛車のプリウスでふもとまで行き、自然に負荷をかけないアメリカ発祥の超軽量スタイル「ウルトラライト」(UL)の装備で登る。
ちなみに鵜飼さんがプリウスを選んだのは、毎年のように行く北米の旅でよく見かける車であることが大きな理由だという。
「デザインはこの代が断然いいと思います。それに、向こうで走ってるのを見ると、よけいかっこよく見えるんですよね」
景色になじむブロンズカラーのプリウスは、娘が産まれたのを機に購入した。
最近は3歳になった愛息、そしてもふもふの毛並みが愛らしいアルバ君と高尾山に登ることもあるとか。
悲しいという感覚を大切にしたい
アルバ君は推定10~11歳。というのも、出会ったとき、すでに成犬だったから。
それでも鵜飼さんにはよく懐き、移動中は後部座席に置いたケージの中でおとなしく過ごしている。
「実家にいたころ犬を飼っていたのですが、亡くなったときにものすごい喪失感を味わったんですね」
「大切な、家族のような存在を失うのはとても悲しいことだけれど、僕はその気持ちを大切にしたいと思っています。アルバ君を飼い始めたのは、そんな理由からです」
行く先々で思い出が増えていく
独特の言葉でわんこを飼うことの意義を話してくれた鵜飼さん。
いつかはお別れすることになるからこそ、精いっぱい愛情をこめて接し、思い出を積み重ねていきたいということなのだろう。
対等な立場で日々を過ごす“2人”の姿はとても自然で、リラックスした暮らしを楽しみながら、その中で育まれた感性をアートに昇華させていくことが、素人目にも伝わってくるのだった。
photo/見城了
(提供:カーセンサー)