画像1
(画像=松井証券)

今週の総括

★米長期金利下落が円高につながり下落したが、重要課題前の様子見モードもあり、こう着

画像2
(画像=松井証券)
画像3
(画像=松井証券)

今週の日経平均は、大幅下落して始まった後、回復しつつも一進一退となり、21,200円台で引けた。

株価下落のキッカケは米国の長期金利下落による市場心理の後退。年明け以降、米長期金利は2.6~2.7%台をキープしていたが、先週後半に一気に2.4%台となり、今週はさらに2.4%も割り込んだ。長期金利低下は株安と円高につながりやすいが、下落スピードが速かったことで市場心理後退も強まった印象。加えて米国の長短金利が逆転したことで、米国景気後退懸念が強まったとの見方が台頭し、市場心理が一段と冷え込んだ。ドル円相場が先週の111円台から110円台となったことも株安要因となったと考えられる。

業種別にみると、陸運・空運、食品、機械、小売などが比較的堅調な一方で、資源株、金融株、電力・ガス、自動車、商社、鉄・非鉄、海運の下落が目立った。また、バリュー/グロース指数比較では、バリュー-2.5%、グロース-0.7%と、下落局面でもバリュー指数の方が弱い状況が続いている。またマザーズ指数が+1.7%と3週連続で東証1部を上回る強い動きとなっている。

来週以降の見通し

★当面は調整モードか

日経平均想定レンジ 20,000~21,500円

画像4
(画像=松井証券)
画像5
(画像=松井証券)

来週の日経平均は、引き続き警戒感から調整色の強い展開が続きそうだ。

米国の長期金利低下と景気後退懸念は、中国の景気後退とともに、昨年から意識されてきた事象である。新たな材料ではなく、サプライズ的な急落の心配は無いものの、株価がじりじりと下落していくことはありうる。一方で、米中通商交渉や英国のEU離脱動向は、4月に何がしかの合意なり動きがある可能性が高く、その方向性がハッキリしないうちは、金融市場は様子見モードとなりやすい。日本国内においても、3月期決算企業の決算発表が4月最終週から始まるため、それまでは今期の業績見通しが見えにくい。結果的に、株価がジリ貧となりつつもこう着状態がもうしばらく続く可能性があるだろう。

来週は、新元号が発表される。関連ニュースが増えるだろう。地方選挙もある。しかし、いずれも国内経済や企業業績への影響は限られており、株式市場的にはあまり関係ないだろう。一方で、1ヶ月後には10連休もある。こちらはいろいろと影響が出そうだ。旅行代金は例年の連休以上に値上がりする例もあるようだが、平均給与がそんなに増えない中で10連休の出費が増えれば、連休後に消費が冷え込む可能性が高い。企業活動に支障がある例もあるかもしれない。「反動減」が気になる。

コラム:徒然なるままに

今週の日経新聞夕刊のコラムに、「新任あいさつ 古風が有効」という記事があった。

春は、自分自身や取引先相手が転勤や部署異動などで、新たな相手と顔合わせする機会が増えやすい。その際には、前任者から相手のキーパーソンや過去の取引経緯などを聞いておくのはもちろん、赤いゴム印の「転任ご挨拶」を押した名刺や相手が喜びそうな手土産を用意することも有効という記事で、デジタル化が進み、メールやSNSでやりとりを済ませることが増えても、こうした挨拶の工夫は重要とあった。

私もそう思う。今も昔も、「直接顔を合わせる」ことの重要性は変わらない。これからもそう変わらないのではないかと思う。

交通や通信の発達で大都市に人口も経済も集中する様子は、大都市が地方から吸い上げているようなので「ストロー化現象」と言われる。実際に、この30年間で、企業の地方支店はかなり減少したと思う。普段はメールや電話でやり取りし、必要時 は出張で済ませる。だから地方都市のオフィス街は縮小するが、新幹線・飛行機と地方都市駅前のビジネスホテルはいつも混む。でも完全に会わなくなることは無い。

電話やメールで十分なのであれば、TV電話やスカイプの利用は増えないはず。でも実際には増えている。やはり「顔を見ながら」のコミュニケーションには意味がある。

株式市場でも、企業は投資家向け説明会を開催し、国内外の機関投資家・ヘッジファンドを訪問する。ホームページには翻訳済みの資料があり、経営者はその資料を説明するだけで、書いてないことを言う訳ではないが、投資家は本人の話を聞こうとする。そして、通訳よりも本人がつたない英語で話した方が説得力が生まれる。

アナリストも同様だ。レポートは翻訳済みだし、海外拠点には英語を話す営業担当もいる。説明力はそちらの方が上だ。でも、本人が飛行機代をかけて現地に行った方が説得力が上がるケースが多い。国内でも海外でも今も全く変わらないところを見ると、今後も重要性は変わらないと思う。AIが進化しても、人間がする仕事はなくならないということだ。当たり前と言えば、当たり前かもしれないけど。

田村晋一,松井証券
松井証券ストラテジスト 田村 晋一(たむら しんいち)
京都大学経済学部を卒業後、太陽神戸三井銀行(現三井住友銀行)に入行。米国MBA 留学、外資系大手コンサルティング会社勤務等を経て、UBS 証券、ドイツ証券、バークレイズ証券にて銀行セクター担当アナリストとして豊富な経験を積み重ねる。

株式取引は、株価の変動等により損失が生じるおそれがあります。

■株式取引の委託手数料はインターネット経由の場合1日の約定代金の合計により決定し、100,000円(税抜)が上限です
■上場有価証券等書面、取引規程、取引ルール等をご覧いただき、内容を十分ご理解のうえ、ご自身の判断と責任によりお申込みください
■口座基本料は個人の場合には原則無料です
  ※各種書面の郵送交付には、年間1,000円(税抜)をご負担いただく場合があります
■本レポートは、当社が信頼できると判断した情報に基づき記載されていますが、その情報の正確性および完全性を保証するものではありません
■本レポートは、お客様への情報提供を唯一の目的としたものであり、投資勧誘を目的として作成したものではありません
■投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします
■本レポートに掲載された情報の使用による結果について、当社が責任を負うものではありません
■本レポートに掲載された意見や予測等は、レポート作成時点の判断であり、今後、予告なしに変更されることがあります
■本レポートの一切の著作権は当社に帰属します。いかなる目的であれ、無断複製または配布等を行わないようにお願いいたします

(提供:松井証券